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痛風原因となる尿酸値を麹菌ペプチドが低減、月桂冠総合研究所が確認

月桂冠株式会社 2015年03月25日 14時00分
From 共同通信PRワイヤー

2015年3月25日

月桂冠株式会社

痛風原因となる尿酸値を麹菌ペプチドが低減
月桂冠総合研究所が確認

月桂冠総合研究所は、麹菌が発酵生産するペプチドの一つデフェリフェリクリシンに、血中尿酸値を有意に低減させる性質があることを、マウスによる経口摂取試験で確認しました。この研究成果は、2015年度の「日本農芸化学会大会」(岡山県岡山市で開催)において3月27日に発表します。

痛風発作につながる高尿酸血症は、近年国内で増加傾向にあり、痛風患者や、その予備軍は500万人以上にも上ると言われています。高尿酸血症は、血中の尿酸値の上昇が原因で発症することが知られており、生活習慣病である肥満との相関が高いことが示唆されています。そのことから、尿酸をつくる基になるプリン体が低減された飲食品が、近年、支持されています。
今回の研究では、血清中の尿酸値がデフェリフェリクリシンの摂取により低減できるかどうかを、マウスによる経口摂取試験で確認しました。デフェリフェリクリシン高用量(1.0%水溶液)と低用量(0.2%水溶液)、対照としてデフェリフェリクリシンを加えない水溶液をそれぞれ摂取させる、3つのグループ(1グループにマウス6匹)に分け試験をしました。1週間摂取させた後に血清尿酸値を測定した結果、低用量のグループで低下傾向が見られ、高用量のグループでは有意な低下を確認しました(対照のグループに比べ低用量では52%低減、高用量では77%低減)。さらに、初期のみ高用量を投与すれば、以降は低用量でも効果が持続することを確認しました。

月桂冠では、デフェリフェリクリシンを工業レベルで発酵生産する技術の開発に世界で初めて成功しています(日本農芸化学会2012年度大会で発表)。麹菌が作るデフェリフェリクリシンは、鉄イオンを包み込むようにして結合するキレート作用によりフェリクリシンを生じ、清酒を赤橙色に着色させることがあります。このような着色を防止するために、清酒醸造においてはできるだけ鉄を持ち込まないことが原則とされ、デフェリフェリクリシンをできるだけ生産しない麹菌の育種も進められてきました。このように、清酒業界ではデフェリフェリクリシンは不必要な物質ですが、月桂冠では逆転の発想で、鉄イオンとのみ選択的に結合する性質が、他分野において有用な用途となりえると考え、工業レベルでの生産技術開発に取り組んできました。通常の培養方法では大量生産が困難でしたが、デフェリフェリクリシンを多く生産する麹菌株を育種し、培養方法には独自の技術を導入することで、従来よりも生産性を1000倍向上させることに成功しています。
デフェリフェリクリシンの大量生産技術により、医薬品・食品・化粧品などに機能性を付与するための素材としての応用が可能です。デフェリフェリクリシンは、今回の研究により見出した尿酸値を低減させる効果のほか、抗炎症・抗酸化効果により消化器疾患の改善にも資することを、マウスによる経口摂取試験で確認しています。麹菌は、清酒や酒粕として長年の食経験があることから安全性も高いと考えられています。デフェリフェリクリシンの応用分野を拡げるために、今回の学会発表をはじめさまざまな機会を通じて提案していきます。

■学会での発表
学会名 日本農芸化学会大会 2015年度
発表日時 2015年3月27日 (金) 14:33
会場 岡山大学 津島キャンパス(岡山市北区津島中)、F22会場
演題 「麹菌が産生する環状ペプチド デフェリフェリクリシンによるマウス血清尿酸値の低減効果」(演題番号:2F22p04)
研究・発表者 【月桂冠総合研究所】
○大浦 新、村上 直之、入江 元子、堤 浩子、秦 洋二  (○印は演者)

■月桂冠総合研究所について
1909(明治42)年、11代目の当主・大倉恒吉が、酒造りに科学技術を導入する必要性から設立した「大倉酒造研究所」が前身。1990(平成2)年、名称を「月桂冠総合研究所」とし、現在では、酒造り全般にわたる基礎研究を行うと共に、バイオテクノロジーによる新規技術の開発、製品開発まで幅広い研究に取り組んでいます。
(所長=秦 洋二、所在地=〒612-8385 京都市伏見区下鳥羽小柳町101番地)

<会社概要>
商号:月桂冠株式会社
創業:1637年(寛永14年)
設立:1927年(昭和2年)
代表者:代表取締役社長 大倉 治彦
所在地:〒612-8660 京都府京都市伏見区南浜町247番地
資本金:4億9,680万円
年商:293億円(2013年度)
事業内容:・清酒、本格焼酎、リキュール類の製造販売
       ・ドイツビール、ドイツワイン、フランスワインの輸入販売
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月桂冠総合研究所  リンク

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