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EP Vantage:1億1,500万米ドルのディールで遺伝子導入技術、「Sleeping Beauty(眠れる森の美女)」も目覚める

Evaluate 2015年02月09日 15時00分
From JCN Newswire

Tokyo, Feb 9, 2015 - ( JCN Newswire ) - 【ロンドン・ボストン 2015年1月14日】CAR-T *1(キメラ抗原受容体T細胞)に熱狂する人々が、バイオテクノロジーセクターを席巻する中で、MD Anderson *2 の「Sleeping Beauty(眠れる森の美女)」と呼ばれる遺伝子導入技術が、ビジネスパートナーを見つけるのはもはや時間の問題であった。

臨床においては CAR-T の価値は(その時点では学術的側面のみにおける価値ではあったが)ASH*3(米国血液学会)で注目を集めていた。

そのディールは昨夜になって具体化した。MDアンダーソンがんセンターが同技術の独占権に対して、株式を通じて1億1,500万米ドルの出資を Ziopharm Oncology*4(以下、Ziopharm)及び Intrexon*5 から取り付けた。もっとも、この展開を追っていた人々からすると、CAR-T技術に賭ける企業としては出遅れた形だ。大興奮を引き起こすほどではない。

しかしながらこの発表は、最近の市場でCAR-T療法関連のいかなる発表にも好意的に反応する強気買いの投資家に影響を与え、今朝になって Ziopharm及びIntrexonの株価は、それぞれ60%及び13%上昇した。

Ziopharm がCAR-T技術で出遅れたのはほぼ間違いない。昨年 Ziopharm は、主力製品である「Zymafos」のフェーズ III臨床試験における諸問題により打撃を受けた。その後、Intrexon からライセンス導入した合成生物DNAプログラムに取り掛かり、Ad-RTS-IL12に注力した。Ad-RTS-IL12 はメラノーマ及び乳がんにおけるIL-12発現を制御するプログラムである。

Intrexon は、ヘルスケアや食品、エネルギー、環境、および消費者セクターで期待される技術を持つ企業で、2013年8月のIPOでは1億6,000万米ドルを調達した。

ASHにおける論点

MD Anderson の Partow Kebriaei博士は過去2年間のASHにおいてSleeping Beauty CAR-Tに関する研究を発表した。

Sleeping Beauty の最も重要な点は、非ウイルス遺伝子導入であり、トランスポゾン・トランスポーゼース DNA プラスミドに基づいたシステムであり、CAR-T 技術を提供する主要企業である Novartis*6、Juno Therapeutics*7 及び Kite Pharma*8 が採用しているレンチウイルス又はレトロウイルストランスフェクションとは異なる。実際に発現されるCARは標準的な第二世代型である。

昨年の12月、Kebriaei 博士は Sleeping Beauty の安全性を強調し、特にサイトカイン放出症候群(CRS)*9 が見られないこと、及びコスト面で利点をもたらす可能性を強調し、様々な悪性腫瘍のデータ(移植なし・あり)を提示した。興味深いことに、Kebriaei 博士は患者もしくはドナー由来のCAR-T細胞を使用していた。

しかしながら、このアプローチの相対的安全性は、単に有効性が非常に高くはないことと、移植後に設定する腫瘍負荷が低いという事実に起因することがありえる。 深刻なサイトカイン放出及び神経毒性の有害事象は疾患負荷及び反応と相関性がみられる。

実にデータは説得力に欠けるものであり、様々な設定で実施された3つの白血病・リンパ腫の試験における完全寛解率はそれぞれ80%、46%、36%であった。

Kebriaei 博士は、不十分なデータについて概ね認めており、例えば共刺激性ドメインを CD28 から 4-1BB に変えて T 細胞の持続性を改善するなど CAR 構築物は改善の余地があると話している。

誘因

科学的根拠が説得力に欠けるものであっても、米国証券取引委員会(SEC)提出報告書に開示されるように、12月19日以降 Ziopharm と Intrexon が 貪欲にライセンス導入を進める方針を阻むものはなかった。正式な株式の前払額は1億米ドルであったが、両社とも MD Anderson に対し 7,500 万米ドル分の 株式を更に発行し、今週のJPモルガンの会議に間に合うよう MD Anderson 側が全面的に同意するよう促した。

両社は Sleeping Beauty を MD Anderson における 5 つの CAR-T プロジェクトに今年中に導入することを目指している。これらのプロジェクトでは、「Rheoswitch」テクノロジーを使って細胞増殖と活性化を制御し、毒性を最小化し、有効性を最大化することが期待されている。

Ziopharm 及び Intrexon は技術投資にも力を入れ、1,500万~2,000万米ドルという多額の資金を今後3年間投入する。両社は圧倒的な資産を手に入れたわけではないかもしれないが、今日の市場動向から見えてくるのは、CAR-Tのディールはどのような形でもどんな価格でも、そのディールを行うことで株価は上がるという実態である。

本資料は、EPVantageによって作成・編集・発行され、Evaluate Ltd.によって配布しています。なお、EP Vantage 発行の CAR-T療法に関するレポート、「2015年のCAR-T療法の展望 ~期待とリスク~」が2015年1月22日にリリースされました。 www.evaluategroup.com/CART リンク より無料でダウンロードできます。

*1 CAR-T = Chimeric antigen receptor T cell キメラ抗原受容体T細胞
*2 テキサス州立大学 MD アンダーソン がんセンター リンク
*3 ASH = American Society of Hematology
*4 Ziopharm Oncology リンク
*5 Intrexon リンク
*6 Novartis リンク
*7 Juno Therapeutics リンク
*8 Kite Pharma リンク
*9 CRS = cytokine release syndrome

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