ビッグデータアナリティクスの世界市場規模、2020年に151億米ドルに成長

フロスト&サリバンは9月4日、新たな分析「ビッグデータアナリティクスの世界市場」にて、ビッグデータアナリティクスの世界市場*規模が、2013年の32億米ドルから、2020年に151億米ドルに成長する見通しを発表した。
*対象地域:アジア太平洋地域、欧州、中東、アフリカ、北米、ラテンアメリカ

フロスト&サリバンでは、ビッグデータアナリティクスを「企業・機関における意思決定に役立つ見識を得るために、コンピュータアルゴリズム、プログラミング、統計モデリング技法などを用いて、有益かつタイムリーな相互関係、パターンやトレンドを見い出すためにデータ分析を行う一連のプロセス」と定義している。今回の調査分析では、ビッグデータアナリティクス市場のソフトウェアを対象とし、「データ・ディスカバリとデータ・ビジュアライゼーション」および「アドバンスド・アナリティクス」の2種類が含まれる。

企業はデータの視覚化や分析、報告手段の統一化に高い関心を寄せており、リアルタイムでの「データ・ディスカバリとデータ・ビジュアライゼーション」の需要は非常に高い。また、「アドバンスド・アナリティクス」による莫大なROI(投資対効果)は、これらが政府、金融、通信業界などの様々な業種において導入が進むことを提示している。

「ビジネスチャンスを特定するためのデータ・アーキテクチャに向けた多大な投資は、ビッグデータアナリティクスの進化を推し進めている。また、Hadoopなどのビッグデータのオープンソース分散処理基盤は、需要をさらに促進するものとなっている」と、フロスト&サリバンのデジタルメディア部門の業界アナリスト、ヒラール・ジャサニーは述べる。

フロスト&サリバンは今回の調査分析において、ビッグデータの活用事例は、顧客調査、リソースの最適化、プロセス・生産性の向上、セキュリティー・インテリジェンスの4つに分類されることを特定した。エンドユーザーは、顧客セグメンテーションやマーケットバスケット分析といったソリューションに特に関心が高い。これらは最も幅広く導入されているアプリケーションとなるため、複数の業界に対応するソリューション開発に関心を持つベンダーにとって、主要な領域となる。

その一方で、ビッグデータアナリティクス市場は現時点では検証段階にあり、企業は莫大な投資を行うことに対して慎重である。「アドバンスド・アナリティクス」は、現時点では全ての企業にとって参入が容易な市場ではなく、いくつかのアプリケーションの効果は検証されていないためである。また、新たなインフラ設備への移行に伴う多額のコストも、企業が導入をためらう背景となっている。コスト面における問題にくわえて、ビッグデータの導入に向けた不十分な戦略やデータの冗長性および不一致などの問題が、この市場における主な課題となっている。

「企業がビッグデータアナリティクスを適切に活用するには、データの保管スペースの特定や、データの統合および管理における課題の対応策を講じる必要がある。また、企業のマネージメントチームはビッグデータアナリティクスから得られた結果が十分に活用されていない点を明白にする必要がある」と、ジャサニーは述べる。

ベンダーは、テクノロジーの進化を活用した研究開発に向けて莫大な投資を行っており、この市場はM&A(合併・買収)の対象に十分になり得るものである。革新的なビッグデータのテクノロジーは今後も進化し、大規模ベンダーは多様な業種に対応可能な製品ポートフォリオの拡大に向けて、さらなる取り組みを行う意欲を見せている。

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