◎アジアの環境適応問題に取り組むカナダと英国の研究コンソーシアム

国際開発研究センター(IDRC) 2014年04月30日 16時10分
From 共同通信PRワイヤー

◎アジアの環境適応問題に取り組むカナダと英国の研究コンソーシアム

AsiaNet 56631
共同JBN 0479 (2014.4.30)

【カトマンズ(ネパール)2014年4月30日PRN=共同JBN】カナダの国際開発研究センター(IDRC)と英国の国際開発省(DFID)は30日、アフリカとアジアにおける気候変動の影響に取り組むことを狙いとした4つの複数提携研究イニシアチブに参加する複数のアジア機関を発表した。これら複数のコンソーシアムは7年間に総額7000万カナダドルの予算を持つ「アフリカとアジアにおける共同適応研究イニシアチブ(Collaborative Adaptation Research Initiative in Africa and Asia、CARIAA)」の資金援助を受け、アフリカとアジアの最も脆弱(ぜいじゃく)な地域のいくつかにおける気候変動とそれへの適応の理解に向けて斬新なアプローチを取る。

CARIAAは4つの多地域コンソーシアムを中心として組織されており、今後、アフリカおよび南・中央アジアの半乾燥地域、アフリカおよび南アジアのデルタ地域、そしてヒマラヤ河川流域など世界の3つの「ホットスポット」に焦点を当てることにしているが、特に現場での効果的な政策立案、行動に貢献することを眼目にしている。このプログラムは複数の国、地域、分野にまたがっている。CARIAAの南・中央アジアにおける研究が非常に時宜を得たものであることは30日にカトマンズで閉会した第8回「Conference on Community Based Adaptation(地域に根ざした適応に関するカンファレンス)」が出す行動要請が示す通りである。

CARIAAのヒマラヤ山脈の河川流域に関するコンソーシアムをリードするのはカトマンズに本拠を置く国際総合山岳開発センター(International Centre for Integrated Mountain Development 、ICIMOD)である。アジアのパートナーはバングラデシュ先進研究センター(Bangladesh Centre for Advanced Studies)、インドのエネルギー資源研究所(Energy and Resources Institute 、TERI)、パキスタン農業研究協議会(Pakistan Agricultural Research Council)である。同コンソーシアムはパキスタン、インド、ネパールおよびバングラデシュにおいてケーススタディーを行うことになっている。デルタに関するコンソーシアムのメンバーにはバングラデシュ工科大学とインドのジャダフプール大学が含まれ、ガンジス・ブラマプトラ・メグナデルタおよびマハナディ・デルタに関する研究が含まれる予定になっている。残る2つのコンソーシアムは半乾燥地帯に関するもので、メンバーにはインドのIndian Institute for Human SettlementsおよびパキスタンのSustainable Development Policy Instituteが含まれる。

国際総合山岳開発センター(ICIMOD)事務局長のデービッド・モルデン博士は「CARIAAはヒンドゥークシュ山脈およびヒマラヤ山脈の氷河に依存する国々の将来の水供給の問題および地方、国・地域規模で取り得る効果的な適応オプションに関してキーになる考え方を提供してくれるだろう」と述べた。

バングラデシュ先進研究センター(Bangladesh Centre for Advanced Studies)エグゼクティブ・ディレクターのアティク・ラーマン博士は「流水パターンおよび氷河の融解について予想されている変化はバングラデシュの住民の生命と暮らしに影響を与えることになるだろう」として次のように述べた。「CARIAAが行う研究は科学の進歩およびバングラデシュの最も脆弱な住民の福利の一助となる」

インドのエネルギー資源研究所(TERI)最高経営責任者(CEO)で「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」の議長であるラジェンドラ・K・パチャウリ博士は「適応研究のためのコラボレーションはアフリカとアジア両方にとって大規模な相互利益になる。広範な国や地域で最も脆弱な住民を助けるためのオプションに関する知識を豊かなものにしてくれるだろう」

アジアの多くの地域が気候変動に対して非常に脆弱な状態にある。気温や降雪量が変わればヒンドゥークシュ・ヒマラヤ山脈の雪や氷、さらに南アジアで夏季にモンスーンを引き起こす大気循環パターンにも影響が出る。これらの変化によって何百万人もの暮らしが危険にさらされる。下流域の南アジアのデルタにすむ住民は海面上昇および気温や降雨のパターンの変化に対して非常に脆弱である。IPCCの予測によれば、気候変動に関連するリスクから住民を安全に保護する適応処置を取らなければ、2100年までに何億もの人が沿岸洪水によって影響を受け、土地損失により立ち退きを余儀なくさせられることになる。最後にアジアの半乾燥地域では干ばつがより頻繁にかつ長期にわたって起き、食料や収入の元である家畜や農業を脅かすことになる。

4コンソーシアのメンバーとして選ばれたすべての機関のリストを含め、詳しい情報はCARIAAのウェブサイト(リンク)また背景説明としてはウェブサイト(リンク)を参照。

Twitterでの会話は(リンク)(#CARIAA)、Facebookは(リンク)を参照。

▽IDRCについて
IDRCはカナダの外交努力の重要な一環として、開発途上国における成長と開発を促進するための研究を支援している。IDRCは研究を通じた気候変動に対する取り組みを主要な活動の一部としている。同センターの気候変動に対する取り組みについての詳しい情報はウェブサイト(リンク)を参照。

▽DFIDについて
英国国際開発省(DFID)は英国政府の世界の貧困に対する戦いの先頭に立っている。

▽メディア問い合わせ先
Prabha Sethuraman | New Delhi | +91 11 2461 9411 ext. 7412 |    
psethuraman@idrc.ca|@IDRCinAsia

Isabelle Bourgeault-Tasse | Canada | +1 613 696-2343 |
ibourgeault-tasse@idrc.ca | @IDRC_CRDI   

ソース:International Development Research Centre

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