◎ガンが世界に与える危機的状況が明らかに

Union for International Cancer Control 2014年02月04日 10時35分
From 共同通信PRワイヤー

◎ガンが世界に与える危機的状況が明らかに

AsiaNet 55709

【編註】クライアントからの要請により、提供された原稿をそのまま配信します。
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ガンが世界に与える危機的状況が明らかに

ジュネーブ(スイス)、 2014 年 2月4日/PRニュースワイヤー --

国連機関が発表した新たな報告によると、世界の死亡原因の第一位が癌であることが判明 - 今後数年間で爆発的な増加の見込み

世界がんデー2014に国連の機関である国際がん研究機関(IARC)(リンク)がまとめた新たなグローバルがん報告[1]によれば、

・単一要素として世界的に見た場合、死亡原因の第一位は癌である[2] - 2012年の癌による死亡は推定820万人
・直近4年間の世界の癌発生率は11%増*、すなわち2012年の推定1410万症例に該当する- これはインド最大の都市(ムンバイ)の人口に等しい[3]
・癌症例は全世界で75%の上昇が見込まれ、今後20年間で2500万に達すると予測

「癌の世界的な急増は、人類の進化と幸福にとって大きな障害となっています。」と、IARCディレクター、Christopher Wild博士はコメントし、次のように続けました。「今回新たに判明した統計値や予測は、迅速な行動が求められており、地域を問わず災厄をもたらす、この癌という人類に対する挑戦に立ち向かうべきだとの警鐘を鳴らしています。」

世界がん報告2014は、世界的に見て癌対策とケアに不平等が存在することを明らかにしています。世界の貧困層の癌による死亡者数は、これまで予想されているよりも急激な速度で増加しています。具体的には、2025年までにすべての癌による死亡者数のうち、発展途上地域での発生数が約80 %増加する見込みです [1] 。

先進国と異なり、発展途上国の癌症例の大部分は、たとえば、HPV関連の癌症例の85%以上を占めているヒトパピローマウイルス(HPV)などの感染によって引き起こされています [4] 。これらの国々は、西側諸国のライフスタイルの普及に伴い、ますます習慣的な喫煙、飲酒、運動不足の傾向が顕著ですが、どれも癌の危険因子としてよく知られています [1] 。

低・中所得国では、癌の増加の予測レベルに対処するにはリソースとインフラが到底足りない状況にあり、国家の保健衛生システムを脅かす癌の増加という要因により、経済成長までが阻害される危機に立たされています [1] 。世界保健機関(WHO)によれば、危惧すべきは、低・中所得国の50%が国家による癌対策プランを策定していない点です。

「各国政府は、国内で増加する癌がもたらす国家的な負担に目を向ける必要があります。 IARCが示す新たな統計値は、今すぐにこの脅威を認識し行動に移さない限り、癌の発生率は今後も世界的に上昇し続けるという事実を示しています。世界がんデーの本日、各国政府には、癌が原因で生じると予測されている、本来は避けられるべき、早世する数百万人を救うべく、実証済みの予防・早期発見対策を計画、実施するよう求めます。」と、国際癌対策(UICC)最高経営責任者(CEO)Cary Adams氏は強調します。

その経済状況を問わず、各国政府は手厚いケアと治療費補助により、すべての癌との闘いに邁進すべきです。現在、世界的に見て年間ほぼ420万人が、癌により早世(30~69歳)しています [2] 。癌と闘う実践的なプランの策定に向け、断固とした行動を取らない限り、2025年までに年間の早世者が500万人をはるかに超えるペースで増加すると予測されています [5] 。

早すぎる死を防ぐ具体的な解決方法として、以下のような予防措置を取る必要があります。

・国家による癌対策プランの策定
・生活習慣によって改善可能なリスク因子についての意識向上プログラム
・複数の癌が少なくとも25% 減少する、癌検診プログラム [1]
・HPVワクチン接種プログラムの導入

世界がん報告のリリースは、世界がんデー2014のテーマ、「神話を覆す」という趣旨に沿ったものです。本報告の統計値は、世界的に見てもうこれ以上、癌がもたらす国家的な負担増を放置する余地がないことを示しています。同趣旨の詳しい内容についてはリンク をご覧ください。

世界がんデーについて
世界がんデーは毎年2月4日に開催され、UICCとその構成員、パートナー、全世界が癌の蔓延と闘うべく一致団結します。世界がんデーはUICCのイニシアチブにより、癌についての意識を高め、教育を促進し、毎年発生する本来避けられる死から数百万人を救うべく、各国政府と個人レベルで癌に対して行動を起こすよう呼びかけています。

世界がん報告2014について
IARCが編纂する世界がん報告シリーズは、グローバルな視点から癌に関する情報を提供する信頼性の高いソースとして認知されています。2003年に第1号、2008年に第2号が発行されました。今回の第3号では、これまでの知見と最新の研究成果の双方を俯瞰しています。

世界がん報告は、調査に基づいて予測された、癌の地理的分布、生物学的要素、病因、予防、コントロールの全域にわたり、専門的、学際的な分析結果を提供します。癌の専門家以外の保健業務従事者、政策立案者にも癌対策に関するバランスのとれた理解を提供し、癌の専門家には最新の研究成果について深い洞察を与えます。

世界がん報告2014の購入はこちら: リンク

UICCについて
UICCは癌がもたらす世界の負担を軽減すべく資金援助を促進、癌対策とのシナジーで、世界市民の健康と発展に向け、癌と闘うコミュニティを統合します。155カ国で800以上の会員組織を有し、癌撲滅を目指す組織としては世界最大規模であり、各国の癌と闘うコミュニティ、保健関連省庁、研究機関、治療センター、患者団体で構成されています。

UICCは、癌対策への理解とサポートを高めるべく世界の指導者と協働し、国連の政治宣言で採択された癌公約を実行すべく日夜努力しています。

UICCは世界がんデーを通じて以下のような働きかけを行なっています

・癌の予防、コントロールに向けた政策やアプローチの実施状況を数値化する、目標値や指標を設定
・グローバルな実践アジェンダで癌に対する優先順位を上げる
・癌についてのグローバルな対応を推進

UICCと幅広い分野にわたるパートナーは、癌やその他の非感染性疾患(NCD)がもたらす世界の負担に対処すべく、具体的な期限付き目標を採択するよう、各国政府に求めています。

UICCはまた、今や170カ国に約2,000の組織を擁する世界的な市民社会ネットワークとなった、NCDアライアンスの創設メンバーです。

詳しくは次のサイトをご覧ください: リンク

* 2008年と2012年の統計値の違いは、データ・ソースの利便性が向上したこと、GLOBOCANバージョン2008と2012の間でメソッドが改善されたことが部分的に影響している可能性があります。

1.「世界がん報告2014」。IARC発行。詳しくはこちら: リンク
2. 「WHO Global Health Observatory(GHO)」。詳しくはこちら: リンク
3. 「City Mayors」。詳しくはこちら: リンク
4.「The global burden of cancers attributable to infections in the year 2008: a review and synthetic analysis(2008年における感染症に起因する癌がもたらす世界の負担: レビューと統合解析)」。De Martel C他共著。『Lancet Oncol』誌 607-15号、2012年6月13日発行。
5.「GLOBOCAN 2012 v1.0: 世界のがん発生率および死亡率」。『IARC CancerBase』誌11号[インターネット上]。Ferlay J 他共著。フランス、リヨン、国際がん研究機関。2013年発行。詳しくはこちら: リンク

情報元: UICC


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