レッドハット中井氏によるコラム「SDNとOpenStackの噛み合わない関係とは?」

レッドハットエバンジェリスト中井悦司氏によるクラウドに関連するオープンソース・ソフトウェアの技術コラム

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(略称:CTC)のグループ会社で、ITシステムの保守サポート、運用サービス及び教育サービスを提供するシーティーシー・テクノロジー株式会社(代表取締役社長:藁谷二郎、本社:東京都千代田区、以下:CTCテクノロジー)はレッドハット中井氏によるコラム「SDNとOpenStackの噛み合わない関係とは?」を公開しました。

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 先週は、沖縄で開催されたイベント「Okinawa Open Days 2013」に参加してきました。OpenStackの定例イベント「OpenStack Day」と、SDNの定例イベント「SDN Japan」を番外編(?)として、沖縄でまとめて開催しようという、ちょっとユニークなイベントでした。私は、OpenStackの入門セッションの講師と併せて、イベント最終日に開かれたパネルディスカッションに参加させていただきました。
 パネルディスカッションでは、当初「OpenStackから見たSDNの課題/SDNから見たOpenStackの課題」という問いかけから始まる予定だったのですが、直前の打ち合わせで面白い事実が発覚しました。OpenStackに関わっているメンバーは、「OpenStackの足りない所をSDNで補完して欲しい」、一方、SDNに関わっているメンバーは、「SDNの足りない所をOpenStackが補完して欲しい」という発想で意見を交わすのですが、なぜだか議論が噛み合いません・・・。
 そこで「ハッ」と気づいたのが、そもそも「OpenStackが実現したいこと」と「SDNが実現したいこと」が違っていたという事実です。目指すものが同じであれば、互いの足りない所を補完しつつ先に進むこともできますが、目指すところが違うようでは、議論が噛み合わないのも当然です。
 少し補足すると、OpenStackの背景には、「IaaS(Infrastructure as a Service)基盤をオープンソースで作りたい!」という明確な動機があります。OpenStackから見たSDNの役割はシンプルで、「IaaS基盤に必要な仮想ネットワーク機能を提供する」というだけです。
 一方、SDNに関わる方の話を聞くと、SDNと既存のアプリケーションを連携した、さまざなユースケースを描いているようです。この際、「SDNと既存アプリケーションをどうやって連携するのか」という部分がポイントになりますが、「クラウドにアプリケーションを配置することで『いい感じ』に連携して欲しい」という期待があるようです。OpenStackの視点で言うと、IaaS基盤を活用したユースケースの中で、SDNのネットワーク機能をどう利用するか、という事になります。
 OpenStackのコミュニティでは、これまでは「IaaS基盤を作る」という目標に向かって進んできたわけですが、世の中の期待はその先へと進んでいるようです。「OpenStackでクラウドが作れるのは当然。そのクラウドを使って、今までと違う何ができるのか? クラウドで動かすアプリケーションはどうあるべきなのか?」―― そんな期待に応えるべき時代がやってきたようです。

(この続きは以下をご覧ください)
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