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マーサー 「グローバル年金指数ランキング (2012年度)」を発表

日本の年金制度は18カ国中17位

• 新規対象国のデンマークが、前年度ランキング1位のオランダを上回り、当調査上初の最高ランクA評価でトップに浮上
• 日本は指数が改善するも、ランキングは14位から17位に低下
• 年金資産の資産構成はかなり変動し、オーストラリアは他国に比べ成長資産へ集中投資
• 「メルボルン・マーサーグローバル年金指数(2012年度)」 は18カ国を対象に実施し、対象範囲が世界の人口の50%超にまで拡大

グローバル 東京 2012年10月15日

マーサーは、2012年度 「グローバル年金指数ランキング」を発表した。

日本の年金制度は小規模ながらも改善が見られ、昨年の43.9点から若干上昇し、今年は44.4点となったが、総合ランキングでは14位から17位へと順位を下げた。日本の総合指数の改善内容は、主に確定拠出年金制度の従業員拠出の導入により税制優遇が拡大されたことと、成長資産への投資水準の改善が起因している。

デンマークは、総合指数で82.9点を獲得し、当調査上初の最高ランクA評価となり、前年トップのオランダを退け1位となる。唯一のA評価となったデンマークは、十分に積み立てられた年金制度、優れた資産構成と掛金の水準、十分な給付レベルおよび法令の整った個人年金制度が高く評価された。

マーサーのシニア・パートナーであり、当指数の作成責任者であるデービッド・ノックス博士は次のようにコメントしている。「高齢化社会や資産運用収益の低下、また場合によっては政府の巨大な債務超過など、各国の年金制度は一層の危機に晒されています。十分な給付が長期的に、そして持続可能な手段によって提供されるように、制度改革が必要とされています。」

「本調査では、個人、世帯そして社会全体がより良い生活を送れるように改善策をいくつか提示しています。」

またノックス博士は、「本年の特別項目である、“世界の年金制度の資産構成において、成長資産 (株式および不動産を含むもの)の構成比は、0%からオーストラリアのように70%以上の範囲に分散しています」と述べている。

「全ての国に通ずる優れた資産配分は決して一つには決まりません。ただし、債券や株式などに集中投資するよりも、制度全体で様々な資産に投資した方がより良い結果をもたらすように思えます。」 とコメントしている。

マーサー ジャパン年金・財務リスクコンサルティング部門アソシエイト・コンサルタント、田渕祥之は、以下のようにコメントしている。
「日本の年金制度のランキングは世界の対象国で見ても下から2位であり、アジアの中でも同様に下から2位という結果になりました。また、アジアの対象国のほとんどが下位にランキングされています。詳しく指数を見てみると、特に所得代替率(現役世代の年収と年金給付額の比率)と最低年金額が他の対象国に比べて低いことが分かります。これより、アジアの対象国では他の対象国よりも企業年金や個人の貯蓄等の必要性が高く、負担が大きいことが伺えます。」

「日本の場合、最近の年金制度改革では、厚生年金等の適用範囲の拡大や確定拠出企業年金の従業員拠出等がありました。これらの改革は低額年金者への救済や老後へ向けた資産形成の選択肢の拡充につながります。しかしながら、ランキングの結果が示すように既に十分な制度とは言いがたく、また今後も経済環境や人口構成(年齢、平均寿命、労働人口などの分布)など、刻々と条件が変わるため、年金制度を引き続き改革する必要があるでしょう。文化的な違いはありますが、世界各国の年金制度を定期的に評価している当指数が新たな改革の議論のきっかけとなれば幸いです。」

日本の制度の年金指数を改善する上で、以下のような方策が考えられる:

 低所得の年金受給者に対する最低年金額の引き上げ
 年金給付額の引き上げに伴う、所得代替率の改善
 (企業年金などの)老齢給付の一部を年金所得として取得するよう定める規制の導入
 平均寿命の増加に伴い、公的年金制度の支給開始年齢の更なる引き上げ


当指数に基づく調査は今年で4年目になり、対象国は実施当初の11カ国から18国に増加し、世界の人口の50%超を対象とするまでに拡大した。各国の公的ならびに私的年金制度の積み立てや、個人貯蓄などの年金以外の資産についても客観的な評価を目指している。この指数はマーサーならびに豪州ビクトリア州政府の機関であるオーストラリア金融研究センター(ACFS)によって開発され、指数自体は40以上の調査項目から構成されており、「十分性(Adequacy)」、「持続可能性(Sustainability)」、「健全性(Integrity)」に大別される(* 調査方法の詳細は”FACT SHEET”を参照のこと)。

オーストラリア金融研究センター(ACFS)でディレクターを務めるデボラ・ラーストン教授は本指数について、政府関係者、経済界あるいは学術関係者達にとっても非常に重要な比較ツールだと説明する。

「第4回目の調査では、当メルボルン・マーサーグローバル年金指数は、世界中の年金制度の方針に議論の余地があることを示しています。デンマークおよび韓国を調査対象国として取り入れたことで、年金制度の進展、そして文化や経済的な背景など、分析対象範囲も一段と拡大しました。違いは多くありますが、すべての国が年金制度の持続性と十分性のバランスがとれるようにチャレンジしていくことが必要でしょう。」

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「メルボルン・マーサーグローバル年金指数」の詳細・参考資料は以下をご参照ください :

「メルボルン・マーサーグローバル年金指数 2012」レポート (英文-PDF:2.3B) ダウンロード

2011年度プレスリリース (2009-2011年のランキング含む)
リンク (日本語)

コラム564 「世界の年金制度と比較する日本の年金制度~メルボルン・マーサーグローバル年金指数2012」(近日中公開予定)

コラム520 「世界の年金制度と比較する日本の年金制度~メルボルン・マーサーグローバル年金指数2011」
リンク

これからの退職年金制度 (マーサーの考え方-概要)
リンク

※ 本プレスリリースは米国マーサーが発表したプレスリリースを翻訳・編集したものです。
Melbourne Mercer Global Pension Index 2012 (オリジナル英文)
リンク

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FACT SHEET– 調査方法

• 「メルボルン・マーサーグローバル年金指数」は、2009年に11カ国を対象として調査を開始。現在、対象国は18カ国に拡大し、対象国の様々な年金制度への取り組みが指数として表される。

• 調査では、対象国の年金制度に0から100までの評価が付けられ、「十分性(Adequacy)」、「持続性(Sustainability)」、「健全性(Integrity)」の平均評価値が指数として表される。

• 各国の老後の所得保障制度における40以上の調査項目から構成され評価付けされている。

• 各項目の評価指数における構成は次の通り。
 • 十分性 (Adequacy) が40%
 • 持続性 (Sustainability) が35%
 • 健全性 (Integrity) が25%

• 十分性の項目において高い評価を得ている国では、平均以上の最低年金額によって貧困の緩和がみられ、中所得者の所得代替率がよく、老後の所得として定期的に給付を受け取れるシステムがあり、その他の制度が制定されている。
例えば、公的年金が老後の生活に十分なだけ支払われているか、老後のための貯蓄は十分になされているか、等が評価対象になる。

• 持続性の項目において高い評価を得ている国では、年金制度に優良なカバレッジ (通常、年金制度の義務化および自動登録などによる)、対GDP年金基金運営資金高比率が達成され、制度の義務化、政府債務が低いことが挙げられる。
例えば、年金が支払われるのに十分な環境が整っているか、平均寿命と支給開始年齢の関係はよいか、国家の破綻のリスクがなく持続可能なものか等が問われる。

• 健全性の項目では、包括的な規制を設け、年金制度のガバナンスおよび政府と国民間のコミュニケーションにおいて数カ国が高評価を得ている。例えば、年金制度をうまく運用するための見直し機能や透明性が担保されているか、また私的年金のスキーム等が評価される。なお、今年より世界銀行が発表している世界ガバナンス指標を評価に加えている。
* 世界銀行-プレスリリース
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ランキング結果等詳細はこちらから
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