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2012年中堅・中小企業における個人向け無償クラウドサービスの業務利用状況調査報告

ノークリサーチは2012年の国内中堅・中小企業における個人向け無償クラウドサービスの業務用途での利用状況に関する調査を実施し、その分析結果を発表した。

<業務用途向けの機能整備と安全な利用を支援するツール/サービスの充実が必要>
■中堅・中小企業における個人向け無償クラウドサービスの業務での利用は4割弱に達する
■個人向け無償クラウドサービスの利用は年商5億円未満/従業員数20人未満で特に多い
■中小企業では「規定なし、暗黙で容認」が多く、安全な業務利用への支援策が求められる
■ 「アクセス権限設定」「データ暗号化」「データバックアップ」が業務利用に必要な3大要件

PRESS RELEASE(報道関係者各位) 2012年9月10日

2012年中堅・中小企業における個人向け無償クラウドサービスの業務利用状況調査報告
調査設計/分析/執筆: 岩上由高


ノークリサーチ(本社〒120-0034 東京都足立区千住1-4-1東京芸術センター1705:代表:伊嶋謙ニTEL:03-5244-6691URL:http//www.norkresearch.co.jp)は2012年の国内中堅・中小企業における個人向け無償クラウドサービスの業務用途での利用状況に関する調査を実施し、その分析結果を発表した。本リリースは「2012年版SaaS/クラウド市場の実態と中期予測レポート」のダイジェストである。


<業務用途向けの機能整備と安全な利用を支援するツール/サービスの充実が必要>
■中堅・中小企業における個人向け無償クラウドサービスの業務での利用は4割弱に達する
■個人向け無償クラウドサービスの利用は年商5億円未満/従業員数20人未満で特に多い
■中小企業では「規定なし、暗黙で容認」が多く、安全な業務利用への支援策が求められる
■ 「アクセス権限設定」「データ暗号化」「データバックアップ」が業務利用に必要な3大要件


対象企業: 日本全国/全業種の500億円未満の中堅・中小企業
対象職責: 企業経営もしくはITインフラの導入/選定/運用作業に関わる社員
調査実施時期: 2012年6月初旬
有効回答件数: 1000社
※調査対象の詳しい情報については右記URLを参照リンク


■中堅・中小企業における個人向け無償クラウドサービスの業務での利用は4割弱に達する
昨今では、個人向けに提供されている様々な技術が企業向けにも適用されていく現象を表した「コンシューマライゼーション」という言葉が注目を集めている。個人で無償利用できるクラウドサービスは既に数多く存在し、それらを業務においても活用しようとするビジネスマンも多い。これもコンシューマライゼーションに向けた動きといえる。以下のグラフは年商500億円未満の中堅・中小企業に対し、「個人で無償利用可能なクラウドサービスの業務用途での活用状況」を尋ねた結果である。
「利用したことはない」が全体で62.9%となっており、逆に言えば4割弱の企業が何らかの形でこうしたクラウドサービスを利用していることになる。次頁以降では、こうした個人向け無償クラウドサービスの業務利用に関する詳細を述べている。


■個人向け無償クラウドサービスの利用は年商5億円未満/従業員数20人未満で特に多い
以下のグラフは年商500億円未満の中堅・中小企業に対して、「個人向けでも利用可能なクラウドサービスの許可状況」を尋ねた結果を年商別および従業員数別に集計したものである。
企業規模が大きくなるにつれ、「業務種別を問わず、全面的に許可されている」や「特に規定はなく、暗黙的に認められている」が減少し、「公式には利用が禁止されている」が増加している。年商5億円未満/従業員数20人未満では「業務種別を問わず、全面的に許可されている」が突出して多い。IT関連投資費用の捻出が難しい小規模企業においては個人で無償利用可能なクラウドサービスを業務用途で活用することが有効な選択肢となっている状況がうかがえる。一方、「特定業務に限って、部分的に許可されている」については企業規模によってそれほど大きな差が見られない。メール添付では送ることができない大容量のデータを急いで顧客や取引先に送る必要があるといった場合には比較的規模の大きな企業でも個人向け無償サービスを利用している例が見られる。ただし、こうした急場での利用においてはミスも発生しやすいため、個人情報やデータの漏洩を発生させないためのルールや基準作りを検討する必要もあると考えられる。


■中小企業では「規定なし、暗黙で容認」が多く、安全な業務利用への支援策が求められる
以下は個人で無償利用可能なクラウドサービスの許可状況について、年商500億円未満の中堅・中小企業全体での結果(上段のグラフ)とIT運用管理の人員体制別に集計した結果(下段のグラフ)を示したものである。「ITの管理/運用を担当する社員は特に決まっておらず、その都度適切な社員が対応している」という企業(その多くは年商5億円未満、従業員数20人未満の小規模企業)においては「業務種別を問わず、全面的に許可されている」が30.8%に達しており、「自社の許可状況を知らない」という回答も24.9%と高い。このことから、小規模企業においてはIT活用手段を個々の社員の選択・判断に任せている傾向が強いといえる。
留意すべきなのは「ITの管理/運用を担当する役割を持つ社員が1名いる」といった企業(いわゆる「ひとり情シス」の状態である中小企業)において、「特に規定はなく、暗黙的に認められている」が32.7%と最も高くなっている点である。
「ITの管理/運用を担当する役割を持つ社員が1名いる」という状態である以上、業務上重要度の高い何らかのシステムが存在していることになる。1名しかいない担当者はそうした重要なシステムの管理/運用に追われ、個々の社員が利用するITツールの管理までは対応できない。その結果、個人で無償利用可能なクラウドサービスについても利用可否の基準が曖昧なまま、暗黙的に利用されるという状態となりやすい。だが、こうした状態を放置すると、重要な個人情報やデータの漏洩が発生してしまう可能性もある。社内で利用される各種のアプリケーションをアプリケーション層のプロトコルレベルで確認できるルータやスイッチも存在しているが、中堅・中小企業にとっては価格面で敷居が高い。「ひとり情シス状態」の中小企業が適材適所で個人向け無償クラウドサービスを安全に活用することのできるツールやサービスが望まれている状況といえる。


■ 「アクセス権限設定」「データ暗号化」「データバックアップ」が業務利用に必要な3大要件
以下のグラフは年商500億円未満の中堅・中小企業に対し、「個人向けでも無償利用可能なクラウドサービスが業務用途でも利用可能となるために満たすべき事柄(複数回答可)」を尋ねた結果を年商別に集計したものである。
全体としては個人情報/重要データの漏洩やデータの消失を防ぐという観点から、「アクセス権限の設定」、「保存データの暗号化」、「データバックアップ」といった項目が比較的多く挙げられている。
年商別に見た場合にも、「アクセス権限の設定」や「保存データの暗号化」はいずれの年商規模においても多く挙げられている。一方、「データバックアップ」については企業規模が小さくなるにつれて増加し、逆に企業規模が大きくなるにつれて「通信経路の暗号化」が多くなっている。小規模企業では個人で無償利用可能なクラウドサービスを有償の企業向けツールの代わりとして社員が継続的に利用するケースが多いのに対し、中堅企業においては大容量データを急いで顧客や取引先に送るなどといった臨時での社外とのやりとりに用いられる場面が少なくない。こうした利用場面の違いが上記の結果の背景にあるものと考えられる。
また、企業規模が大きくなるにつれて「内部統制上の監査基準への準拠」も増えている。スマートデバイスの普及も後押しとなり、個人向け無償ツールを活用することでITコストを削減し、同時に個々の社員の業務効率を向上させたいと考える中堅・中小企業が今後増えてくることも予想される。その際は、上場企業も少なくない中堅上位企業(年商300億円以上~500億円未満)では「各種の監査基準への適合性」が個人向け無償サービス選定における重要ポイントとなる可能性もある。


本リリースの元となっている「2012年版SaaS/クラウド市場の実態と中期予測レポート」の詳細は下記URL
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