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中国日系PR会社最大手 プラップチャイナによる中国ソーシャルメディアの現状分析【1/2】

プラップチャイナ(プラップグループ) 2012年08月01日 15時12分
From Digital PR Platform


 広報・PRの支援・コンサルティングを手がける総合PR会社、株式会社プラップジャパンの子会社の北京普楽普公共関係顧問有限公司(以下、プラップチャイナ)〔本社:中国北京市、董事長:杉田敏〕は、中国ソーシャルメディアの現状に関するコラムを纏めました。今回の配信を含めた全2回で、配信を行います。

 プラップチャイナでは、企業・団体の中国におけるソーシャルメディア活用のコンサルティング・支援業務を強化しており、2012年2月より、プラップチャイナ内にインターネットマーケティング部を設立しました。現在、多くの企業・団体様からのご依頼を受けており、施策の実施によって得られた知見を、今後も定期的に発信して参ります。

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■中国ソーシャルメディアの現状と「微博」の企業活用(1/2)■
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※第2回は8月7日配信予定

 中国でビジネスに従事していて、「微博(ウェイボー)」というインターネットサービスの名を耳にしたことが無い人は、もうすでに居ないのではないだろうか。そう思うほどに、現在、中国ではソーシャルメディア、その中でも、とりわけ微博の人気が高まっている。インターネットユーザーが5億人を超えたこの市場で、微博はその利用者がすでに3億人を超えたとも言われており、2010年から2011年に掛けては、ユーザーが2億人増加したというデータも公表されている。
 弊社プラップチャイナは、企業や団体の広報活動のコンサルティングと支援を主な業務としており、近年のソーシャルメディアの隆盛を背景に、関連した多くの依頼を受けている。それらの支援実績をもとに、今回は、中国のソーシャルメディアの現状、またその人気の背景について、さらに企業のその活用状況についてご紹介したい。


●中国メディアをめぐる状況

 まずは、中国のソーシャルメディアについて理解するには、中国のマスメディアをめぐる状況を押さえておきたい。中国メディアが日本メディアと根本的に違うところは、メディアは基本的に政府の管轄下に属しており、政府管轄の元に発行されているところである。それゆえか、パリに本拠地を置く国際ジャーナリスト団体「国境なき記者団」が毎年発表している「世界の報道自由度ランキング」では179カ国中174位にランクされている。
 では、報道の自由度が低いとされる現状に対して、中国の国民は、ただ黙っているだけなのか。そうではない。2003年のSARSの国内感染者の隠匿による被害拡大を契機に、報道の自由への機運は大きく高まったと言われている。オバマ大統領の就任以降のアメリカの対中政策などを見ても、そういった機運を背景としたものと感じられる。
 しかしその機運にドライブを掛けたもの、それはやはりインターネットの登場に始まり、ソーシャルメディアの登場、人気の獲得がそれであったことは間違いない。

●ソーシャルメディアとは

 ソーシャルメディアは、日本や欧米では当初、CGM(Consumer Generated Media)と呼ばれたが、段々とソーシャルメディアと言う呼称に変化して来た。ソーシャルメディアとは、メディアのユーザー自身によって、情報が形成されるメディアのことを指している。
 古くはBBSと呼ばれるインターネット掲示板が人気を集めたが、数年前からはブログ(日本で言えばアメーバブログなど)や動画共有サイト(YouTubeなど)が新たに注目されるようになった。さらに、ここ最近ではmixiやFacebookといったSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)やTwitterのようなミニブログなどが人気を集めている。それらを総称し、ソーシャルメディアと呼んでいるのである。

●ガラパゴス化が進む、中国ソーシャルメディア

 中国ではソーシャルメディアに関する呼称は、今なお、様々である。英文そのままでSocial MediaやCGMと呼ばれる他に「社会媒体」「新媒体」などと呼ばれることもあり、まだ呼称が定まっていない印象を受ける。では実際にどんなサービスが人気を集めているのか、具体的なサービスに目を向けてみたい。
 Twitterのようなミニブログで人気を集めている「新浪微博(sina weibo)」、FacebookのようなSNSでは「人人網(Renren)」、YouTubeのような動画共有サイトでは「優酷(Youku)」などが、人気のサービスとして挙げられる。こうして、中国で人気を集めるソーシャルメディアを並べてゆくと、気付くことがある。グローバルで人気を集めているサービスが無いのである。かろうじて、マイクロソフトが運営するインスタントメッセージ(チャット)サービスの、MSNメッセンジャーが挙げられる程度で、グローバルプレーヤーが本当に少なく、ガラパゴス化しているのである。
 その背景は、やはり中国独自のメディア環境の特殊性抜きには語れない。ソーシャルメディアではないが、検索エンジンの巨人「Google」が2010年に中国本土からの撤退をしたことは記憶に新しい。撤退を決めたその理由は当局による「検閲」が理由の一つであるとするコメントをGoogleは出している。同様に、情報発信の自由が制限されない海外のソーシャルメディアは、ことごとくブロックされている現状がある。筆者が中国に赴任した5年前当初は、TwitterもFacebookも中国から接続が出来た。不安定な状態はあったものの、完全に遮断されたのは2009年のウイグル騒動からと記憶している。さらに最近では「アラブの春」と呼ばれた民主化運動の嵐が吹き荒れた。それを牽引したのはTwitterとFacebookであった。こうした背景が、中国ソーシャルメディアのガラパゴス化に関係していることは間違いない。

●中国ソーシャルメディアで人気を集める「微博」

 そう言った背景の中で、中国ではTwitter類似のサービスである「微博」が人気を集めることとなった。人気を集めた理由の一つは、自由に発言できるプラットフォームにあった、といえる。敢えて過去形にしたのには理由がある。微博が人気を集め一定の影響力を集めた時点で、政府が規制を表明し、発表を行ったからだ。現在は、利用には実名登録への移行や携帯電話番号の認証などが進んでいる。しかし、それでも人気に翳りが出ることはない。
 例えば、大手のメディアが運営している微博アカウントや、有名な記者の微博アカウントをフォローすれば、最新のニュースが手に入る。さらに、微博の検索機能を使えば、レストランの検索をするのでも、数時間前にそのレストランに行って来たばかりの人の評判を見つけることが出来る。気になっているカメラの新製品の評判も、専門誌に掲載されている、可もなく不可もない評価ではなく、実際のユーザーの辛口な評価を見つけることが出来るのだ。
 これはもう、3億人を越える人間が利用する、新たなメディアが生まれたと考えても良いくらいの、重要な「事件」だと考えている。

●一人勝ち、独走状態の「新浪微博」

 ソーシャルメディアに限らず、ウェブ上のサービスはひとつのカテゴリーで多くのプレイヤーが共存することは少ない。カテゴリーが形成された当初は、多くの会社が類似したサービスを提供することも多いが、自然と利用者が選択を行っていくことから淘汰が進み、最終的には数個に絞られることが多い。
 中国の微博についても、2009年に新浪(sina)が運営する新浪微博がスタートし、新しいサービスとして注目を集めるようになると、すぐに腾讯と網易もそれぞれ腾讯微博と網易微博をスタートさせた。特に腾讯については、インスタントメッセージ(チャット)サービスのQQのアカウント開設者を対象に大キャンペーンを行い、ユーザー数を増やした。腾讯は現在でも自社の微博サービスの利用ユーザー数がナンバーワンと公言しているが、実際のアクティブ率(利用度)をベースにすると、新浪微博の一人勝ちとなっているとされているのが現状である。利用ユーザーは、大都市のホワイトカラーが中心で、女性よりは男性の方がユーザーが多いとされ(男性が全体の6割超)、25歳から34歳の若者が全体の5割以上を占めている。さらに、携帯電話からのアクセスが半数近く、大学以上の学歴を所有するユーザーが7割、ホワイトカラーの中でも役職に就くユーザーが多いなどのデータもあるが、参考程度に留めたい。
 新浪微博がナンバーワンの地位を得られた要因は、ブログサービスの新浪博客で培った芸能人・著名人コンテンツを微博に旨く活用したことがもっとも大きいと言われている。また「TwitterとFacebookの中間を狙った」とされる、ユーザビリティもポイントだったと考えられる。
 新浪が今年2月に公開した最新の情報では、ユーザー数は2.5億人と、中国のネットユーザーの半数が利用する巨大なメディアに成長した。日本でのツイッター利用者が3000万人で、ネットユーザーの3割程度に相当することと比較しても、絶対値、相対値ともに突出していることがわかるだろう。また、企業・団体による利用については、およそ13万件の企業・団体が運営するアカウントが存在するとされ、フォーチュン500企業の3割に当たる会社がアカウントを開設済みというデータもある。
 中国系の企業の利用が活発なのはもちろん、欧米系の企業も積極的に活用をしているが、目立つのは韓国企業の活発な利用だ。また、企業だけではなく、政府や自治体の活用もかなり活発となっている。これらの利用が活発化している背景となっているのは、メディアとしての重要性だけではなく、このツールが基本的に無料であることも無視が出来ないであろう。

(執筆:プラップチャイナ 副総経理 舟橋宏人)

※第2回は8月7日配信予定 

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