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ノークリサーチQuarterly Report 2011年秋版(Vol 016)

株式会社ノークリサーチでは、中堅・中小市場における第16回目のIT投資実態調査を行った。

IT投資を抑制する経済環境要因が多数存在、それを前提としたIT活用訴求が求められる
▼震災直後に見られた回復の流れが持続せず、経常利益DIとIT投資DIはいずれも横ばい
▼タイ洪水など一時的な影響に加え、継続的な景気への不透明感がIT投資の抑制要因に
▼卸売業は円高、建設業は復興需要で両DI値が回復、小売業は新たなIT活用提案が必要

PRESS RELEASE(報道関係者各位) 2011年12月20日

ノークリサーチQuarterly Report 2011年秋版(Vol 016)

調査設計/分析/執筆: 岩上由高

2011年秋の中堅・中小企業のIT投資指標

株式会社ノークリサーチ(本社〒120-0034 東京都足立区千住1-4-1 東京芸術センター1705:代表伊嶋謙ニ03-5244-6691 URL:http//www.norkresearch.co.jp)では、中堅・中小市場における第16回目のIT投資実態調査を行った。本リリースはその結果速報をまとめたものである。
調査対象企業: 年商500億円未満の国内民間企業1234社の経営層および管理職
調査対象地域: 東日本大震災の被災地を含めた日本全国
調査対象業種: 組立製造業/加工製造業/建設業/流通業/卸売業/小売業/IT関連サービス業/一般サービス業/その他
調査実施時期: 2011年11月


IT投資を抑制する経済環境要因が多数存在、それを前提としたIT活用訴求が求められる
▼震災直後に見られた回復の流れが持続せず、経常利益DIとIT投資DIはいずれも横ばい
▼タイ洪水など一時的な影響に加え、継続的な景気への不透明感がIT投資の抑制要因に
▼卸売業は円高、建設業は復興需要で両DI値が回復、小売業は新たなIT活用提案が必要


▼震災直後に見られた回復の流れが持続せず、経常利益DIとIT投資DIはいずれも横ばい

以下のグラフはIT投資DIと経常利益DIの変化をプロットしたものである。2011年8月にはIT投資DI、経常利益DIいずれも大幅な落ち込みからは回復する傾向がみられたが、2011年11月はIT投資DIが-8.5、経常利益DIが-8.4とほぼ横ばいの状態となった。次頁以降では年商別、業種別にこれらDI値の変化について分析している。


[IT投資DIの定義]
今四半期以降のIT投資予算額が前四半期と比べてどれだけ増減するかを尋ね、「増える」と「減る」の差によって算出した
「IT投資意欲指数」
[経常利益DIの定義]
前回調査時点と今回調査時点を比較した場合の経常利益変化を尋ね、「増えた」と「減った」の差によって算出した「経常利益増減指数」


▼タイ洪水など一時的な影響に加え、継続的な景気への不透明感がIT投資の抑制要因に

以下のグラフは2011年中の経常利益DIおよびIT投資DIの変化を年商別にプロットしたものである。
経常利益DIについては、いずれの年商帯においても「自社の販売や受注における数量が増加してきている」をプラス要因として挙げる一方で、「震災に伴う自粛ムードによる消費活動の低下」や「震災によって影響を受けた企業からの発注減少」をマイナス要因として挙げている。震災からの回復が進むものの、影響がまだ残っている状況がうかがえる。
年商5億円未満と年商5億円以上~50億円未満の企業層では震災後の回復までにやや時間を要し、2011年5月~8月における経常利益DIの上昇も緩やかであったが、回復の傾向は2011年8月~11月も続いている。一方、年商50億円以上の企業層では「日本国内の需要はまだ回復していない」という回答も多く、震災後の持続的な回復基調には達しきれていないという判断が目立つ。また、年商100億円以上の企業層では「タイの洪水に端を発する影響」を挙げる企業が2割に上り、工場被災による操業停止やエビなどの水産物の確保困難などが影響しているものと考えられる。
IT投資DIについては、年商5億円未満における回復が顕著であるように見える。だが、IT投資を増やす理由の過半数は「現状を維持するため、ハードウェアやソフトウェアの更新が必要」であり、IT投資を減らす理由では「現状を維持する以外、特にITに対して投資をする必要はない」が8割弱に達している。不可避の更新需要はあるものの、新たなIT投資への意欲が高まっているわけではない点に注意する必要がある。
年商5億円以上の企業層においては、IT投資を増やす理由として「業務効率を改善し、収益を向上させるためのシステム投資が必要」という新規投資意欲と「現状を維持するため、ハードウェアやソフトウェアの更新が必要」という現状維持事由が共に3~5割という状況となっている。ただし、IT投資を減らす理由として「IT投資の必要性は感じているが、それだけの資金余力がない」や「予定/計画しているIT投資はあるが、景気が不透明なため延期中である」という回答も3~5割存在し、円高、欧州の金融不安、新興国の成長鈍化などといった経済環境に起因する自社の収益に対する厳しい見通しがIT投資を抑制する傾向が今後も続く可能性がある点に留意する必要がある。


▼卸売業は円高、建設業は復興需要で両DI値が回復、小売業は新たなIT活用提案が必要

以下のグラフは2011年中の経常利益DIおよびIT投資DIの変化を年商別にプロットしたものである。
経常利益DIでは、震災後の回復が進みつつも国内外の様々な環境要因によって継続的な回復基調には至らず、多くの業種で微減ないしは横ばいとなっている。その中でも流通業は減少幅が大きい。震災直後の物流需要に応える形で2011年5月~8月は最も高いDI値の上昇を示したが、2011年8月~11月はその反動が出たものと見られる。一方、建設業は2011年5月から持続的にDI値が改善している。被災地を中心とする復興需要が主な要因だが、建設資材が被災地に優先的に回されることにより、「原材料高が自社の利益を圧迫している」という回答も増えており、中堅・中小の工務店にとってはコスト増加要因となりうる点に注意が必要だ。また、卸売業も持続的な回復を示している。「対象市場における円高傾向が自社の増益に寄与している」といった回答に見られるように、輸入を主体とする商社などにおける円高差益が要因の一つとして考えられる。
IT投資DIについては、経常利益DIと同期する形で多くの業種で横ばいないしは微減といった傾向となっている。経常利益DIで持続的な回復が見られる建設業や卸売業では改善が見られる。一方、小売業は経常利益DIはわずかに改善しているにも関わらず、IT投資DIは大きく落ち込んでいる。店舗を持つ小売業は大手を中心に店舗数の増強や拡大による収益増に注力する傾向があり、「IT活用については「現状を維持する以外、特にITに対して投資をする必要はない」という回答がIT投資を減らす理由の7割弱を占めている。売上増に直結する新たなITソリューションを訴求するなど、従来の延長線上ではない施策が必要となってくる可能性がある。


ノークリサーチご紹介

中堅・中小企業におけるIT市場調査では13年の実績

年商5億円以上~500億円未満の中堅・中小企業は国内に約20万社あるといわれています。しかし、この中堅・中小企業市場に自社の製品やサービスを効果的に展開することは容易ではありません。単に大企業向けの商材を簡易化して提供するだけでは成功しないのが実情です。なぜなら、中堅・中小企業といってもその幅は非常に広く、年商や業種など様々な属性に応じ、実に多彩なニーズや課題をもっているからです。ノークリサーチは13年以上に渡って、中堅・中小企業におけるIT市場調査の実績を積み、同市場における調査とコンサルティングの豊富なノウハウを蓄積しています。
ノークリサーチでは中堅・中小企業におけるIT活用の促進をお手伝いする様々なサービスをご用意しています。
inform@norkresearch.co.jpまでお気軽にお問い合わせください。

・年刊調査レポートの活用
ハードウェア、ソフトウェア、サービスなど様々なカテゴリを網羅した多数の年間調査レポートを発刊しています。多くのIT企業様が中堅・中小企業市場をウォッチする有効なツールとして購読されています。
年間調査レポートの一覧についてはこちらをご参照ください。
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・各種カスタムリサーチの実施
「カスタムリサーチ」はクライアント企業様個別に設計・実施される調査とコンサルティングです。

1.調査企画提案書の提示:
初回ヒアリングに基づき、調査実施要綱(調査対象とスケジュール、費用など)をご提案させていただく
2.調査設計:
調査企画提案に基づき、具体的な調査方法の選定、調査票の設計/作成やインタビュー取材計画立案を行う
多彩な調査方法が活用できます。
定量調査(アンケート調査)
ユーザ企業の実態とニーズを数値的に把握したい
販社やSIerが望む製品やサービスの動向を知りたい
定性調査(インタビュー調査)
ユーザ企業が抱える課題を個別に詳しく訊きたい
販社やSIerがベンダに何を期待しているかを訊きたい
デスクトップリサーチ
競合他社の動向などを一通り調べたい
3.実施と集計:
設計された調査を実施し、その結果を集計する
4.分析:
集計結果を分析し、分析レポートを作成する
5.提言:
分析結果を基にした提言事項を作成し、報告する


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