NFCのビジネスチャンスや最新動向を紹介します。
NFC技術とそのアプリケーションの多くは欧米で誕生しましたが、Smart Insightsが発行した中国のNFCに関するホワイトペーパー(2011)によれば、中国は独自の強力なモバイル決済ソリューションを持っています。チャイナモバイル(中国移動通信)、チャイナユニコム(中国連合通信)、チャイナテレコム(中国電信)、チャイナユニオンペイ(中国銀聯)が、その電気通信・金融分野における主要企業です。各社はそれぞれ中国の主要都市でNFCや、RF-SIM、SIMpass、MicroSDといったNFCに近い技術を利用して、飲食品や公共交通機関の支払いを携帯電話で決済するための複数のプロジェクトを推進しています。この技術の主要なサプライヤーは、国民技術、東信和平、上海復旦微電子集団、ウオッチデータ、TCL、大唐、HTCなどで、中国がNFCのみならず独自のNFCアプリケーションを開発・提供していることを証明しています。
中国の工業情報化部は、モバイル決済が原動力となり、第12次5カ年計画(2011〜2015年)終了までに、中国のEコマース産業の規模が3倍になると見込んでいます。また民生証券の報告書では、2億3000万人と推定される中国のモバイル決済ユーザーが、2011年末までに18億米ドル(113億7000万中国元)相当の取引を創出すると予測し、これは2010年に比べて400%増に当たります。
中国以外では、韓国のモバイル通信事業者第2位のKTは、この9月からiPhoneにNFC機能を付加するマスターカード・ペイパスをプリロードしたアタッチメントを提供しています。ユーザーは韓国内のペイパス端末で支払いをすることができます。この端末はNFC機能携帯電話、その他のタッチレス対応モバイル機器で利用できます。また香港では10月にパシフィック・コーヒーがペイパルと連携したiPhoneアプリによるカードレスの決済サービスを開始しました。
CARTESの主催者、COMEXPOSIUMのイザベル・アルファーノ ディレクターは次のように述べています。「ますます多くの国でカードレス、キャッシュレス技術を利用するメリットが認識され、私達はまさに今年、NFCブームを目の当たりにしています。中国経済が急成長する中、その巨大な加入者の基盤はNFCの今後のポテンシャルの大きさを示しています。現在モバイル決済技術を利用しているユーザーは、その3分の1にも満たないのです。さらに詳細をお知りになりたい公共機関、運輸、通信、管理、セキュリティ、流通の各業界の方に、来年3月に香港で開催されるCARTES in Asiaに是非いらしていただき、この画期的な技術に携わる多くの専門家や開発者とお会いいただければと存じます。」
2012年で3回目を迎えるCARTES in Asiaには、龍傑智能カード、ジェムアルト、HIDグローバル、インジェニコ、インサイド・セキュア、オベルチュール・テクノロジーズ、STマイクロエレクトロニクス、ウオッチデータなど、すでにデジタルセキュリティ業界の大手企業が出展を決めています。
(出典:NFC Times, Pacific Coffee, Smart Insights White Paper, China Daily, Paypers)
【CARTES in Asia 2012 について】
CARTES in Asiaは、アジア太平洋市場向けの展示会であり、デジタルセキュリティとスマートテクノロジーの最先端国際会議です。
開催期間:2012年3月28日~29日
開催時刻:9:30~17:30
開催場所:香港、アジアワールド・エキスポ
主催者:Comexposium
ウェブサイト:www.cartes-asia.com
対象:業界者関係者限定
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