1 余野川ダム関連経過
(1)余野川ダム建設費用の負担
箕面市では、水と緑の健康都市(箕面森町)及びその周辺のまちづくりのための水源を確保するため、余野川ダム建設に対し、平成3年度から平成14年度までの12年間で約11億円(うち、実質地方負担分5.5億円)を負担してきました。
(2)負担金の返還を求める意見書を提出
しかし、平成20年度になって、国は余野川ダム建設の中止を決定。国土交通省は余野川ダム事業の精算として、箕面市に5千万円の追加負担を求めました。
これに対し、平成21年10月5日、箕面市は国土交通大臣に対して、過去に箕面市が負担した約11億円の返還を求める意見書を直接提出しました。
(3)精算案の合意
平成23年3月30日、実質地方負担分である約5億5千万円に対して、箕面市に約3億3千万円を還付する精算案の内容で合意するに至りました。
(4)基本計画廃止の合意
その後、精算案の内容に基づいて、平成23年8月18日、国土交通大臣から箕面市長あてに「猪名川総合開発事業に関する基本計画の廃止」(特定多目的ダム法第4条第4項に基づく)の意見照会がありました。
箕面市は10月31日、同基本計画廃止に合意する旨を回答しました。
年度 経過内容
平成3年度 国が余野川ダムの基本計画を策定
箕面市として負担金の支払いを開始(~平成14年度)
平成17年度 国が「余野川ダム当面実施せず」の方針発表
「箕面森町」の水道水源を変更(余野川ダム→大阪府営水道)
平成20年度 淀川水系河川整備計画で余野川ダム中止決定
箕面市は5千万円の追加負担を求められる
平成21年度 国土交通大臣に約11億円の返還を求める意見書を提出…A
A 平成21年に提出した約11億円の返還を求める意見書の内容
①水源変更(余野川ダムから府営水道)は、箕面市の都合によるものではなく、ダム工事の遅れ・休止によるもの
②箕面市が負担してきた水源確保のための二重負担(余野川ダム+府営水道)について、箕面市だけが負担するのではなく、ダム事業全体で負担すべき
平成22年度 実質地方負担分である約5億5千万に対して、箕面市に約3億3千万を還付する精算案に合意する旨を回答…B
B 近畿地方整備局と合意した精算案
平成23年3月30日に合意した精算案は、箕面市が主張してきたことが取り入れられた内容になっています。
<精算案の概要>
余野川ダムの建設のために負担してきた約11億円のうち、実質地方負担分の約5億5千万円に対して、約3億3千万円を箕面市へ還付する
平成23年度
○8月18日
国土交通大臣から関係者(※)あて「猪名川総合開発事業に関する基本計画の廃止」についての意見照会(特定多目的ダム法第4条第4項に基づく)
(※)関係者 治水者:大阪府知事、兵庫県知事
利水者:箕面市長、阪神水道企業団企業長
○10月31日
箕面市長から国土交通大臣に対し、基本計画廃止に同意する旨を回答(上記関係3者についても、10月末までに同様に回答)
2 箕面市が支払った負担金(約11億円)の内訳
・国の補助金:約5億5千万円
・大阪府 約4億7千万円、箕面市 約8千万円⇒約3億3千万円還付
3 還付後の配分
還付後の配分については、箕面市と大阪府との間で協議を進めています。
4 今後の主な予定
国土交通省と財務省ほか関係省庁との間で計画廃止に関する協議がなされた後、国土交通省からダム基本計画廃止の発表(告示)があります。
発表後、国土交通省と箕面市との間で精算に関する協定を締結し、今年度末頃から負担金の還付が開始される予定です。
<補足>特定多目的ダム法第4条第4項
国土交通大臣は、基本計画を作成し、変更し、又は廃止しようとするときは、あらかじめ、関係行政機関の長に協議するとともに、関係都道府県知事及び基本計画に定められるべき、又は定められたダム使用権の設定予定者の意見をきかなければならない。
この場合において、関係都道府県知事は、意見を述べようとするときは、当該都道府県の議会の議決を経なければならない。
※参考資料
①「余野川ダム」の建設休止に伴う対応について(意見書)【平成21年10月5日】
②猪名川総合開発事業に関する基本計画の廃止について(照会)【平成23年8月18日】
③猪名川総合開発事業に関する基本計画の廃止に係る照会について(回答)【平成23年10月31日】
お問い合わせ先
上下水道局 総務課
TEL 072-724-6755(直通)
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