リアルコム株式会社(本社:東京都台東区 代表取締役社長 CEO:谷本 肇/以下、リアルコム)及びWWB株式会社(本社:東京都港区 代表取締役社長 龍 潤生/以下、WWB)は、本日平成23年9月28日開催のそれぞれの取締役会において、WWBを完全子会社とする株式交換を行うことを決議し、本日両社の間で株式交換契約を締結したことを発表します。WWBの子会社化を通じて、リアルコムは太陽光発電(ソーラー事業)、次にスマートグリッド事業へ参入するとともに、グループとしての資本力強化を推し進めていきます。リアルコムグループは、ソーラー/スマートグリッド事業において、3年後の平成26年には年間売上30億円以上を目指します。なお、当該株式交換は平成23年11月24日開催予定の当社臨時株式総会において、特別決議による株主様の承認を得ることを条件としています。
■ スマートグリッド事業参入の背景
リアルコムは、創業者谷本がシリコンバレーでのビジネス経験を通じて得た知見を元に創業以来、「ナレッジマネジメント、情報共有に特化したエンタープライズソリューション企業」として、自社開発ソフト「KnowledgeMarket」を核にソフトウェアとコンサルティングの提供を行い、近年ではマイクロソフト社との協業を本格化させ、ポータル製品SharePointを核にしたクラウドサービスの提供(BPOD:Best Practice on Demand)およびSharePointの機能を補完する海外ソフト製品「Nintex Workflow」の導入販売、さらにスマートデバイス関連事業を行っています。
これら既存事業に加え、リアルコムグループにおける成長シナリオをダイナミックに加速させていくため、当社の強みを生かしながらも全く新しい形での事業展開を検討し、結果としてスマートグリッド事業*への参入を決定しました。
*当社グループでは、米国では既に一般的な言葉である「スマートグリッド」を、「クリーンテクノロジー」「スマートホーム」「スマートコミュニティ」に代表される、新しい再生エネルギーによる発電、配電、蓄電、省電市場と捉えています。
米国スマートグリッド市場においては、すでにIT企業による活動が活発化しており、2009年の米国のある調査では、スマートグリッド市場における企業経営者の7割弱がIT(ソフト、ハード、通信)出身者である、との調査結果も出ています。また例えば、グーグル社は今年6月に米国Solar City社**へ200億円程の出資を行い、さらに今年9月には一般住宅向け太陽光発電システムの普及促進に向け約60億円の投資をClean Power Finance社を通じて行うなど、これまで600億円以上をクリーンエネルギー分野に投資してきています。
**Solar City社は、PayPalやテスラモーターズの創業メンバーであるElon Musk氏が創業に関わった、ソーラーシステムの設計・施工・金融・アフターサービスや節電モニタリングを行う「フルサービスソーラープロバイダー」です。
日本国内においても、東日本大震災を大きなきっかけとした再生エネルギーへの意識の高まり、再生可能エネルギー促進法に代表される行政・自治体のバックアップなどにより、急成長市場となることが予想されています。矢野経済研究所は、ソーラー市場(ソーラーパネル、パワーコントローラー、ケーブル等ハードウエア)の市場規模が2009年には1,640億円程度だったものの、2011年には6,770億円、2014年には1兆円を超えると予想しており、その中で急激な成長を実現している企業も出てきています。
こうした変化を通じ、リアルコムグループとしても、当社事業領域の拡張候補(新規事業候補)として可能性のある市場としてスマートグリッドをとらえるに至りました。同時に、スマートグリッドは、90年代前半のインターネットの普及と匹敵する、そして不連続な社会インパクトを及ぼす、見逃すことができない大きな事業チャンスであると捉えています。
■ WWB子会社化の目的・メリット
WWBは創業以来、中古建設機械(以下、建機事業)のアジア諸国への輸出及び国内での販売事業を行ってきた会社であり、世界コンクリートポンプトラック製造最大手の建設機械メーカーであるSANY(三一重工)の日本におけるコンクリートポンプトラックの販売代理権を取得するなど、中国企業とのネットワーク力を強みにした企業です。WWBは中核事業である建機事業に加えて新しい成長の機会を模索していました。その中で、NASDAQ上場企業であり、生産能力でも今年中に世界トップ10位レベル(1GW以上)になる見込みである中国の太陽光セル、モジュールメーカーChina Sunergy (Nanjing) Co.Ltd (中電電気(南京)光伏有限公司/以下、CSUN)から同社ソーラーパネルの自社WWBブランドによる販売権を昨年11月に獲得しました。
リアルコムグループは、WWBの子会社化を通じ、リアルコム自社のみであれば獲得困難であったCSUNのソーラーシステムの販売権、今後急激に立ち上がる国内ソーラー市場においてすでに半年以上活動を行ってきているWWBの経験やネットワークを手に入れることで「時間を買う」メリットを享受します。今後リアルコムグループはWWBを橋頭保に市場参入し、その上でスマートグリッド事業を展開していくこととなります。
スマートグリッド市場参入の第一ステップとして、子会社であるWWBが中心となり、CSUNのソーラーパネルと国産パワーコントローラーを中心としたシステムを、戸建住宅、集合住宅、事業所、メガソーラー向けに販売していきます。対象市場により、直接販売とともに、販売・導入パートナー網を通じた間接販売も行います。そして市場深耕を進めながらも、システムの提供から、アフターサービスやファイナンシャルプランの提供などのメニューを追加し、「太陽光発電のインテグレーター」としてサービスラインの拡充を図り、お客様の利便性を最大化していきます。同時に、市場、お客様の生の声に直接接することで、具体的な付加価値向上策、競争戦略を練っていきます。参入当初2-3年は、こうした物販、サービス中心の事業展開になると予想しています。
そして、スマートグリッド市場参入の第二ステップとしては、リアルコムグループ全体として、スマートグリッドの名にふさわしいソフトウェア製品、サービスを付加し、「他社が真似できない」ソリューションを提供していきます。こうしたITを通じた付加価値向上は、親会社であるリアルコムが主導権を握って行っていくこととなります。ソフトウェア提供にあたっては、国内、海外市場の動向もにらみながら、自社開発とライセンス導入のバランスを図っていきます。具体的なソフトウェア開発、導入分野、方法については参入とともに事業企画を始めていきますが、この第二ステップにおいて、当社の現有のノウハウ、経験が最大限に発揮されていくこととなります。このような段階的な市場導入を通じ、スムーズな市場参入を果たすとともに、激しい競合環境の中での同質競争(=コスト競争)を避け、利益率の高いビジネスとして確立していきます。
今後も引き続きリアルコム単体では、KnowlegeMarket関連事業、SharePoint関連事業、スマートデバイス事業、およびこれら事業を下支えするコンサルティングサービスの提供に注力し、お客様企業のワークスタイル変革を支援していきます。そして、リアルコムグループとしてはさらなる長期的な成長を目指し、ソーラー/スマートグリッド事業の展開も積極的に進めてまいります。
■ WWB株式 会社概要 リンク
事業内容:建設機械、資材、特殊車両、付属品等の輸出入及び販売
太陽電池セル及びモジュール製造用装置、製造用素材の販売、その他関連製品等の製造販売
設立:平成18年6月6日
本店所在地:東京都港区芝大門1-3-10
代表:代表取締役 龍 潤生
資本金:50,000千円
■ リアルコム株式会社について リンク
リアルコムは、企業の情報・ナレッジ活用による変革を支援するITサービスカンパニーです。今日までに株式会社三菱東京UFJ銀行、東京海上日動火災保険株式会社など200社を超える優良企業の支援をしており、昨今ではPC主体の情報系のシステムにとどまらず、スマートフォン(iPhone等)の企業内での利活用促進にも注力しご支援しています。
REALCOM、REALCOMロゴは、リアルコム株式会社の登録商標です。
その他の製品名及び会社名は、それぞれ各社の商標または登録商標です。
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