2010年中堅・中小企業の給与管理システム利用シェアと評価調査

ノークリサーチは2010年の国内中堅・中小市場における給与管理システムの利用シェアと評価に関する調査を実施し、その分析結果を発表した。

<周辺サービスの充実や他システム連携性の強化が今後の差別化要因>
■改正労働基準法対応における駆け込み需要の獲得成否が2010年の導入シェアにも影響
■パッケージ利用が引き続き主流であるが、関連業務のアウトソーシング活用も併用される
■価格面評価に大きな差はなく、周辺サービスでの付加価値提供による水準の維持が大切
■設定による機能の追加/変更の評価は横並びだが、他システム連携性では差がみられる

PRESS RELEASE(報道関係者各位) 2010年10月22日

2010年中堅・中小企業の給与管理システム利用シェアと評価調査

調査設計/分析/執筆: 岩上由高


ノークリサーチ(本社〒120-0034 東京都足立区千住1-4-1東京芸術センター1705:代表:伊嶋謙ニTEL:03-5244-6691URL:http//www.norkresearch.co.jp)は2010年の国内中堅・中小市場における給与管理システムの利用シェアと評価に関する調査を実施し、その分析結果を発表した。本リリースは「2010年版中堅・中小企業のITアプリケーション利用実態と評価レポート」の給与管理システムカテゴリに関する速報である。
※グラフ・図表につきましては下記URLをご参照ください
リンク


<周辺サービスの充実や他システム連携性の強化が今後の差別化要因>
■改正労働基準法対応における駆け込み需要の獲得成否が2010年の導入シェアにも影響
■パッケージ利用が引き続き主流であるが、関連業務のアウトソーシング活用も併用される
■価格面評価に大きな差はなく、周辺サービスでの付加価値提供による水準の維持が大切
■設定による機能の追加/変更の評価は横並びだが、他システム連携性では差がみられる

対象企業: 年商500億円未満の中堅・中小企業
対象地域: 日本全国
有効サンプル数: 1400件
調査実施時期: 2010年8月


■改正労働基準法対応における駆け込み需要の獲得成否が2010年の導入シェアにも影響

以下のグラフは年商500億円未満の国内中堅・中小企業全体における導入済の給与管理システム製品/サービスの導入社数シェアを示したものである。昨年(2009年)のシェア上位は「給与奉行」「PCA給与」「弥生給与」であったが、2010年は「給与奉行」「弥生給与」「GLOVIA smart人事給与」「SMILEシリーズ」「PCA給与」と若干の変動があった。「給与奉行」の首位は変わらないが、年別の導入状況では「弥生給与」「GLOVIA smart人事給与」「SMILEシリーズ」の三製品は、昨年二位の「PCA給与」と比較すると2010年の導入件数でやや差をつけている。2010年4月に改正労働基準法が施行されたことから、それに対応するための駆け込み需要をどれだけ獲得できたかがシェアに影響を与えたものと推測される。


■パッケージ利用が引き続き主流であるが、関連業務のアウトソーシング活用も併用される

以下のグラフは導入済の給与管理システム製品/サービスの利用形態について尋ねた結果である。パッケージ利用が約7割を占めている状況の中、2.0%とまだわずかであるがASP/SaaS形態の利用もみられる。給与管理システムでは紙面での給与明細の発行/発送などアナログ的な処理も重要な要素であり、そうした業務処理をサービス化することによる付加価値が大きい。こうした特性もあって、既存ユーザ企業の中では自社内でのパッケージ利用と併せて給与明細の発行/発送といった周辺業務サービスを業務アウトーシングのような形で活用するケースが増えてくると予想される。
以下のグラフは導入済の給与管理システム製品/サービスを今後も利用するかどうか?を尋ねた結果である。シェアは比較的安定しているが、約25%のユーザ企業が何らかの形でシステム変更を予定しており、今後も法改正などをきっかけとしてシェアに若干の変動が起きる可能性はある。


■価格面評価に大きな差はなく、周辺サービスでの付加価値提供による水準の維持が大切

本調査では
「導入/サポートの価格は妥当か」
「機能が足りているか」
「動作が軽快かどうか」
「自社の要件に合致しているか」
「初めてのユーザもすぐに操作を習得できるか」
「慣れたユーザにとって操作が煩わしくないか」
「他システムとの連携手段が整っているか」
「不具合や誤動作はないか」
「プログラミングによる機能の追加/変更(カスタマイズ)がしやすいか」
「設定変更などプログラミングを伴わない形での機能の追加/変更がしやすいか」
といった数多くの項目について五段階評価で製品/サービス別にユーザ企業による評価を行っている。
以下のグラフはそのうちの「導入/サポートの価格は妥当か」についての主要な給与管理システム製品/サービスの評価結果である。シェア上位のパッケージ製品では評価に大きな差はみられない。独自開発システムと比べた評価も上回っており、ユーザ企業がパッケージを利用することによるコストメリットを享受できている状態といえる。今後は「モノ」としてのパッケージだけでなく、法制度改正の情報提供や周辺業務のアウトソーシングなどといった「サービス」面での拡充などを行い、トータルでの付加価値を挙げることで市場全体の価格下落を防止する取り組みを進めておく必要があると考えられる。


■設定による機能の追加/変更の評価は横並びだが、他システム連携性では差がみられる

以下のグラフは主要な給与管理システム製品/サービスにおける「他システムとの連携手段が整っているか」「設定変更などプログラミングを伴わない形での機能の追加/変更がしやすいか」のユーザ企業評価を示したものである。給与管理システムはタイムカードなどを含む勤怠管理システムとの連携など、日々やりとりされるデータ自体は比較的シンプルではあるがシステム連携が必要となる場面も少なくない。そのため、システム連携性については製品によって評価に差が出てきている。
一方、給与算出ロジックの改定など運用面で必要となる機能の追加/変更はユーザ企業が自身の手で行える必要がある。こうした設定による機能の追加/変更については多くのパッケージ製品が対応できており、評価にも大きな差はみられない。


- レポート発刊のご案内-

『2010年版中堅・中小企業のITアプリケーション利用実態と評価レポート』
「全17カテゴリに及ぶITアプリケーションのシェアと評価を網羅した必携の一冊」


価格: ¥95,000円(税別) CD-ROM版(17カテゴリの全てのITアプリケーションを含んだ価格)
発刊日: 2010年11月15日(購入予約受付中)

【対象となるITアプリケーションカテゴリ(17カテゴリ)】
「ERP」「生産管理システム」「会計管理システム」「販売管理システム」「仕入・在庫管理システム」
「給与管理システム」「人事管理システム」「ワークフロー」「グループウェア」「メール」「運用管理/資産管理」
「クライアントPCセキュリティ」「CRM」「CTI」「DWH/BI」「文書管理/ファイル管理」「帳票」

【集計/分析の対象となる項目】
年商別、業種別、所在地別、職責別の集計データを網羅
[ITアプリケーションの導入社数シェア]
・導入済のITアプリケーション導入社数シェア(17カテゴリそれぞれについて分析/集計)
・既存から変更する場合のITアプリケーション導入社数シェア(17カテゴリそれぞれについて分析/集計)
・全く新規に導入する場合のITアプリケーション導入社数シェア(17カテゴリそれぞれについて分析/集計)
[ITアプリケーションの導入年と導入費用]
・既存ITアプリケーションの導入年(17カテゴリそれぞれについて分析/集計)
・既存ITアプリケーションの導入費用(17カテゴリそれぞれについて分析/集計)
(ハードウェア費用/導入作業費用/カスタマイズ費用を除いたITアプリケーションに関する初期費用)
[ITアプリケーションの利用形態]
(「パッケージ」/「独自開発」/「サービス利用」の区分および、「社内運用」/「運用アウトソース」の区分)
・導入済、既存変更時、新規導入時のITアプリケーションの利用形態(17カテゴリそれぞれについて分析/集計)
[ITアプリケーションの評価]
以下の各項目に関する五段階評価(17カテゴリそれぞれについて分析/集計)
「導入/サポートの価格は妥当か」
「機能が足りているか」
「動作が軽快かどうか」
「自社の要件に合致しているか」
「初めてのユーザもすぐに操作を習得できるか」
「慣れたユーザにとって操作が煩わしくないか」
「他システムとの連携手段が整っているか」
「不具合や誤動作はないか」
「プログラミングによる機能の追加/変更(カスタマイズ)がしやすいか」
「設定変更などプログラミングを伴わない形での機能の追加/変更がしやすいか」


当調査データに関するお問い合わせ

株式会社ノークリサーチ担当:岩上由高
東京都足立区千住1-4-1東京芸術センター1705
TEL 03-5244-6691 FAX 03-5244-6692
inform@norkresearch.co.jp
www.norkresearch.co.jp

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お問い合わせにつきましては発表元企業までお願いいたします。

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