モバイルネットワークオペレータは、モバイルユーザへのアプリの販売によって新しい収益源を作り出したいと目論んでいるが、無料のアプリケーションが今後5年間のモバイルデバイス市場を支配するため、深刻な打撃となるだろうと、米国調査会社ピラミッドリサーチ社は報告している。
この調査レポートは、モバイルコンテンツ市場の詳細な最新の分析を行い、特にアップル社、Google社、ノキア社、RIM社(BlackBerry)、マイクロソフト社などの主要な企業やオペレータのアプリストア(アップストア)に注目している。さらに、まもなく発表されるアップル社のiPhone用のOS 4.0によってもたらされるモバイル広告の著しい変貌についても調査している。
無料と有料をあわせたダウンロード総数は、2009-2014年に約7倍の57億から411億に増加するだろうと、ピラミッドリサーチ社のアナリストでこの調査レポートの著者であるJan ten Sythoff氏は語る。「アップストアの数が増加し、有料アプリもかなり増加したが、無料アプリはまさに爆発的に増加し、モバイル広告市場を変革した」と彼は語る。オペレータのポータルを入れても、無料ダウンロードの割合は2008-2009年に約30%から54%に上昇し、2014年には約80%は確実だろうと予測している。
「これは重要な傾向であり、広告という新しい収益源を促進するだろう。例えば、2010年前半に、アップル社がモバイル広告ネットワークのQuattro Wirelessを買収したことによって、iPhoneでの無料アプリのダウンロードで収益をあげようとしていることが見て取れる。」
「ベンダにリードされたオペレータにとって最も困難な課題は、おそらく開発者をひきつけることである。それは、プラットフォームがたくさんあることやオペレータのアプリストアが使えるデバイスが限定されているためである。米国などのようにベンダが既に十分確立している地域では、オペレータのアプリストアを確立することは困難だろう。ベンダがまだ確立していない地域なら、オペレータが主導権を握ることができるだろう」と彼は語る。
【調査レポート】
モバイルアプリストア市場調査:市場動向、関連企業、地域毎の市場データ
Mobile App Stores : A New Mobile Web?
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