2006年第3四半期国内サーバー市場動向を発表

・市場規模は前年同期比2.6%減の1,838億3,000万円
・出荷台数は前年同期比6.8%増、2桁成長が13四半期で途切れる
・メインフレームが好調。x86サーバーは勢いにかげり

IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1-13-5、代表取締役:竹内正人、Tel代表:03-3556-4760)は、2006年第3四半期(7-9月)の国内サーバー市場動向を発表しました。これによると、2006年第3四半期のサーバー市場規模は1,838億3,000万円となり、前年同期と比較して2.6%縮小しました。前期は同2.6%のプラス成長でしたが、1四半期でマイナス成長に逆戻りしました。また、2006年第3四半期の出荷台数は16万2,000台でした。前年同期比成長率は6.8%で、13四半期続いていた2桁成長が途切れました。

国内サーバー市場は、2005年第3四半期から下げ止まり傾向が続いています。同期から今期までの5四半期はすべて、プラス成長または5%未満の小幅なマイナス成長にとどまっています。ただし、今期、市場を牽引したのはメインフレームでした。IDC Japanサーバー グループマネージャー 中村 正弘は「今期は、例外的にメインフレームの大規模な更新および増設案件が集中した。一方、x86サーバーは、前期までのような勢いがなかった。また、RISC & IA64サーバーは、前年同期に大型案件が重なったことの反動で大きく落ち込んだ。いずれも一時的な現象であり、その意味で2006年第3四半期の市場動向はやや特異なものになったと言える」と述べています。

今期は、官公庁と金融業のサーバー投資がとくに旺盛でした。製造および通信業におけるサーバー需要も引き続き堅調でした。

2006年第3四半期の市場動向を製品カテゴリ別に見ると、メインフレームが前年同期比16.0%増と大きく出荷金額を伸ばしました。メインフレームのプラス成長は、2004年第2四半期以来です。また、第1~3四半期の合計出荷金額でも前年同期と同水準を維持しています。今期は、官公庁と金融業において大型の更新案件および増設案件が多数ありました。

今期のx86サーバーは、出荷金額が前年同期比1.0%増にとどまりました。出荷台数は同7.5%増で、13四半期続いていた2桁成長に終止符が打たれました。「今期は、メインフレームが好調だったことの反動もあり、x86サーバーの勢いに、ややかげりが見える結果となった。これが継続的な傾向かどうかは、第4四半期以降の市場動向を見て慎重に判断する必要がある」と中村 正弘は述べています。

ベンダー別では、NECが1位を獲得しました。同社が出荷金額でトップに立つのは、2000年以降では初めてです。x86サーバーとメインフレームで大型案件を獲得したことが寄与しました。2位は、僅差で、前期と同じく富士通でした。前期1位だったIBMは3位に後退しました。4位は日本HPでした。NEC以外の上位ベンダーでは、日立製作所とサン・マイクロシステムズが出荷金額を伸ばしました。


注: 上記「x86サーバー」は、現在一般に「IAサーバー」と呼ばれている、x86アーキテクチャのプロセッサーを採用しWindows、Linuxなどオープン系のOSを搭載したサーバーです。Itaniumプロセッサーを搭載したサーバーやベンダー独自OSを搭載したサーバーはx86サーバーに含めません。「RISC & IA64サーバー」は、Itaniumプロセッサーを採用しオープン系のOSを搭載した「IA64サーバー」とRISCプロセッサーを採用し主にUNIXを搭載した「RISCサーバー」の合計です。「ビジネスサーバー」は、オフコンなど、メインフレーム以外のプロプライエタリ系サーバーです。

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