ポイントセック調査資料 「空港におけるモバイル機器のセキュリティ」

今夏、空港内で置き忘れられたモバイル機器の40%は持ち主に引き取られない運命

【2006年8月31日、スウェーデン・ストックホルム発表】
スウェーデンのセキュリティソフトウェア大手Pointsec Mobile Technologies(ポイントセック・モバイル・テクノロジー、以下、ポイントセック)社は、自社で実施した「空港におけるモバイル機器のセキュリティ」に関する調査で、英国民は他の多くの国民に比べ、モバイル機器の紛失に関してルーズであることが示されたと発表しました。引き取り申請のないまま3カ月経過すると競売に付されますが、その4台のうち1台はセキュリティがかかっていない状態です。これは機器の持ち主や、持ち主の属する企業にとって潜在的なセキュリティリスクとなります。

混雑する英国の空港を通過中に携帯電話やポータブルPCを紛失したまま、夏期休暇から戻ってくる人々が今年もたくさんいます。しかし、あまり気にされていないようです。ポイントセックが本日発表した調査結果によると、40~50%の人々は、ごったがえす空港の遺失物取扱所へ携帯電話やポータブルPCを引き取りに行くよりも、保険会社に補償を申請するか、勤務している会社に新しい、機能強化された機器を改めて提供してもらうことにし、旅行を楽しむほうを選んでいます。

他の欧州諸国の人々はこれと異なり、自分のポータブルPCについては進んで回収しています。しかしこれらの国民も、携帯電話を探すことにかけては英国民同様ルーズなようです。

スウェーデンではポータブルPCは100%引き取られています。例外は主要空港のアーランダで、回収率は75%でした。しかし、スウェーデンの人々は携帯電話の引き取りに関してはかなり反応が鈍く、平均回収率は60%、アーランダ空港では30%に留まりました。

ノルウェーの人々は、オスロにある主要空港の携帯電話の引き取りに関してルーズで、遺失物取扱所に取りにくるのはわずか10%でした。しかし、ポータブルPCの引き取りについては極めて敏感で、95%が引き取られています。

オーストラリア人もポータブルPCの引き取りについては非常に熱心で、調査対象となった4空港では回収率がほぼ100%に達しました。しかしブリスベーンでは驚くことに、毎週持ち込まれる携帯電話のうち、引き取られたものはまったくありませんでした。

携帯電話大国のフィンランドでは、携帯電話を引き取りにきたのが半数をやっと超える程度だったのに対し、ポータブルPCは91%が引き取りにきたというのは驚くにはあたりません。

4台のうち1台はセキュリティがかかっていない

今回の「空港におけるモバイル機器のセキュリティ」に関する調査では、英国中の空港で遺失物取扱所に持ち込まれたモバイル機器のうち、携帯電話やポータブルPC4台に1台が何のセキュリ  ティもかかっていませんでした。スタッフは電源を入れて即座に起動することができました。

ポイントセックのCEO、ピーター・ラーソン(Peter Larsson)は、「人々は、クラッカーや競合企業、窃盗犯などの他人にとって、自分の情報がどれだけ貴重なものになり得るかにあまり気づいていません。ほとんどの人たちは自分の個人情報や顧客に関する詳細な情報をモバイル機器上に保存していますが、当社の経験では、こうした情報がなくなったときに初めて、企業は本当に心配し始めるようです。

モバイル機器は低価格化しているため、人々はわざわざ引き取ろうとしなくなっています。おそらく、自分の企業がより高級な最新版を買い与えてくれると考えるからです。したがって、企業にとっては情報を保護し、すべてのモバイル機器上で暗号化を必須とし、個人もパスワードを常時適用するとともに機密データについては暗号化を試みるべきです」

ラーソンはさらに、「ID窃盗は過去最高を記録しており、毎年推定10万人が影響を受け、そのコストは英国だけでも17億ポンド程度に達しています。空港でモバイル機器を紛失する人たちは、引き取りに行くことを考え直すべきです。そうでない場合、保存されていた内容が競売で購入者の誰にでも無料で入手されてしまいます」と話しています。

引き取られなかったモバイル機器は3カ月経過後に競売へ

ヒースロー空港だけでも毎日平均5台のポータブルPCと10台の携帯電話が持ち込まれますが、引き取られるのはほんの60%で、残りは3カ月後に競売に付されます。つまり、ヒースロー空港だけでも紛失されたポータブルPCを730台、携帯電話は1,460台競売していることになります。安い携帯電話やポータブルPCがほしい場合、驚きの中古価格で手に入れられるのはこうした競売会場です。

ポイントセックの調査担当者がヒースロー空港の遺失物取扱所に電話で問い合わせたところ、英国航空公社がセキュリティを強化して以来、紛失ポータブルPCの台数は飛躍的に増加したと聞きました。現在、バッグからポータブルPCを取り出して、セキュリティの危険がないことを確認するために提示しなければなりません。その際に、出発ラウンジのセキュリティエリアに置き忘れることが多いようです。

ポイントセックは、モバイル機器を持って旅行する人々に対し、もしこうした機器が暗号化や強力なパスワードで保護されておらず、誰かに利用されてしまいそうな機密情報が保存されている場合、面倒でも引き取りに行くことを勧めています。モバイル機器を暗号化している人なら、紛失した機器のコストの心配だけをすればよく、保存されていたデータのことは考えなくてよいことになります。なぜなら、いったん暗号化されれば、誰も情報にアクセスできなくなるからです。
ポイントセックでは、移動中に情報のセキュリティを確保したいならば、下記の簡単な手順を実行することを勧めています。自分だけにとどめておきたい機密情報がモバイル機器に保存されている場合、ハードディスクの暗号化を使ってください。これにより情報はポータブルPCが使われている間だけでなく、最後まで保護されます。

1. 常にポリシーを適用してください。その際、ポータブルPC上でパスワードが記録されるリスクを減らし、文字と数字を組み合わせた強力なパスワードを用い、できれば記号も組み合わせてください。機器の内側にパスワードを書いたステッカーを貼り付けるのはやめてください。
2. ポータブルPCが企業の所有であれば、その機器にセキュリティを導入し、集中管理してください。
3. 旅行中は注意を怠らないでください。モバイル機器が紛失した場合に備えておいてください。統計的に紛失することはありうるので、画面上に連絡先と、見つかった場合には報奨金を出すというポップアップ・メッセージを表示するようにしておくのもよいでしょう。
4. 実効性のあるバックアップを確実に行ってください。

以上

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