近い将来、ハードディスクドライブ(HDD)は、モバイルコンピュータにおける大容量ストレージ市場において、まさに羽ばたこうとしているフラッシュベースのソリッドステートドライブ(SSD)と、正統性をかけた争いに直面することになるだろうと、米国の調査会社インスタット社は報告する。実際、SSDは、10年以内にラップトップPCのストレージのベストチョイスとして、HDDを押しのける可能性がある、と同社は語る。さらに同社は、モバイルコンピュータにおけるSDDの市場シェアは、2013年には50%に達すると確信している。
389名のモバイルコンピュータユーザーに対して実施したインスタット社の調査によって、モバイルコンピュータにおけるSSDの評価がかなり明確になった。インスタットではSSDの利点はフラッシュのコスト低下傾向とギガビット化の傾向にあると考え、需要に対応した将来的なモデルを検討した。
「HDD産業は領域密度を高めるという実績を残したが、実際にはユーザーが必要としているよりもはるかに大きな容量を追い求めていた。フラッシュコストの低下傾向、ユーザーが必要としている記憶容量、SSDによってユーザーが得られる利点は何か、ということを考えれば、SSDに対する需要が明らかに存在することがわかるだろう」と、インスタット社のアナリストFrank Dickson氏は言う。
インスタット社は以下の点も調査している。
- インスタット社の消費者調査で、約3分の2がモバイルコンピュータのSSDによる快適性によるメリットに対して料金を支払ってもよいと回答した
- 回答者は、SSDのすべてのよい点の内、消費電力の節減が最も重要であるとしている
- インスタット社の予測によれば、2010年を境にSSDは広く消費者に受け入れられるようになるということである
インスタット社の調査レポート「モバイルコンピューティング向けのストレージ調査:フラッシュメモリーベースのSSDの登場 - Flash-Based SSDs in Mobile Computing: Contender or Pretender?」は、モバイルコンピューティングにおけるソリッドステートドライブ(SSD)の世界市場を調査した。2010年までのモバイルコンピュータ市場における出荷数を、楽観的、通常、悲観的の3つのシナリオで予測している。2006年4月に実施した、モバイルコンピュータにおけるSSDの早期導入者に対する態度に関する回答から得られた第1次調査データと評価によって描き出された予測と、技術の概観、モバイルPCにおけるSSDの重要なメリットについて論じている。
調査レポート
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モバイルコンピューティング向けのストレージ調査:フラッシュメモリーベースのSSDの登場
Flash-Based SSDs in Mobile Computing: Contender or Pretender?
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