東芝、Cellプロセッサで48本の映像を同時再生--CEATEC JAPAN 2005から

エースラッシュ2005年10月06日 23時20分

 東芝は10月8日まで幕張メッセで開催されているCEATEC JAPAN 2005において、次世代プロセッサ「Cell」を実際に駆動させるデモンストレーションを披露している。

 Cellの高いメディア処理性能を用いて、MPEG-2の映像データを合計48ストリーム同時再生する様子や、デジタル放送1チャンネルとアナログ放送3チャンネルを同時録画する様子を紹介した。また、プロセッサの「Cell Broadband Engine」やCellと外部の画像・音声入出力機器をつなぐインターフェースチップの「Super Companion Chip」のほか、Cellを実装した高速配線基盤、それらが格納されるケースなども併せて展示し、来場者の注目を集めていた。

Cellの本体であるプロセッサ「Cell Broadband Engine」(左)とインターフェースチップの「Super Companion Chip」(右)

 特に好評だったのは、人物の顔にペイントを施す「デジタルかがみ」という技術を紹介するイベント。これは、椅子に座ったユーザーの顔をポリゴンに分割して3D CGに変換、瞬時に個性的なイメージのフェイスペイントやヘアースタイルなどを施し、映像として合成するというもの。静止画ならさほど難しくもなさそうだが、これを動画映像で処理し、なおかつ人物の動きにも追従する様子は圧巻だった。まさに「メディアに強いCell」という前評判通りの実力、といったところだ。

 同社では、豊富なIOインターフェースを実装したハードウェアプラットフォームにLinuxもしくはITRONのOSをインストールした「Cellリファレンスセット」を、来年の4月以降に販売開始すると発表している。なお、これにはEclipseをベースにした統合環境や複数の放送を同時に受信、録画、再生するフレームワークなどが同梱される。

「デジタルかがみ」と呼ばれる技術の紹介。モデルの顔に施された歌舞伎調のペイントやヘアースタイルは、顔を左右に動かしても追従する

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画特集

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]