書類、書籍、ホームページなど、あらゆる物を物理的に離れたインターネット上(クラウド)に置くことによって、オフィス内という限られたスペースだけでなく、いつでもどこでも仕事ができるようになる。しかし、クラウドの便利さを追求しても、その先に求める結果はなんだろうか。本書はクラウドを利用して質の高い結果を出す方法にまで言及することで、類書とは一線を画している。
雑誌や書籍をPDF化して利用する方法や、TwitterやRSSフィードを使った情報収集と活用の方法などは、iPhoneなどスマートフォンの利用者には、よく知られた方法だ。だが著者の小山龍介氏の場合、自分が実際にどのように利用して、どのような結果を出しているのかを具体的に示しているため、読者にとっては、それが自分にとって役立つ事なのかどうかを判断しやすい。
さらに、Chapter 6の「アウトプット集中力と『天才』への道」では、クラウドを利用した情報収集の結果として「質の高いアウトプット」をするための考え方と手法が紹介されている。全体像をイメージして考える「イメージ思考」や、「プライベートライティング」という方法による本書の執筆報告など、単に「クラウドは便利だ」という話では終わらない濃厚な1冊だ。
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