Ubuntu Linuxディストリビューションの開発チームが2009年10月のリリースについて計画を明らかにした。頭韻を踏んで連続したアルファベットのリリース名を採用するUbuntuの習慣に従い、「Ubuntu 9.10」は「Karmic Koala」と呼ばれる。
Karmic Koalaのサーバ版はクラウドコンピューティングを強く意識したバージョンになる。同バージョンはAmazon Elastic Compute Cloud(EC2)のプログラミングインターフェースをサポートし、クラウドアプリケーションの導入を容易にしている。またEC2ライクなクラウドコンピューティングを実装するための機能として、Eucalyptusプロジェクトの成果も取り入れる。
プロジェクトの創設者で資金も提供するMark Shuttleworth氏は開発者向けの電子メールで「この発表がオープンで漠然としていると感じたら、それはわれわれがクラウドコンピューティングのスイートスポットを捉えているということである」と述べた。
一方のデスクトップ版では「Ubuntu Netbook Edition」での操作性が改善されたほか、Shuttleworth氏の思い入れにより、ブート時およびログイン時のエクスペリエンスが向上する。
「第一印象はとても大切(中略)デスクトップにはその隅々まで設計者の考えが現れる。われわれはこの度、新しい外観を提供すべく力を入れ始めている」とShuttleworth氏は述べる。同氏によると、Karmic Koalaの正式な新機能は5月25日〜29日にスペインのバルセロナで開催されるUbuntu Developer Summitで明らかにされるという。
Shuttleworth氏はまた先週末、Ubuntuの通知システムを改善するために取り組んできたNotifyOSDについても詳細を明らかにしている。同氏は、NotifyOSDと連係させるために少なくとも35のアプリケーションに変更を施す必要があり、「Pidgin」と「Evolution」を最初のターゲットにしていると述べている。
NotifyOSDは、4月にリリース予定の「Jaunty Jackalope」にも含まれる。10月リリースのKarmic Koalaにはこれに複数のパーシステンスツールが追加される。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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