“原音探究”の理念から生み出された高音質なヘッドホン
“原音探究”の想いから生み出されたビクターのヘッドホン「HA-FXC71」とエントリーモデルの「HA-FXC51」。「トップマウント構造」というユニークかつ画期的な設計を採用し、高い評価と支持を得ている人気モデルを音楽ライター油納将志が徹底的に試聴し、その魅力に迫る。
デザイン性と求めやすい価格帯でインナーイヤーヘッドホンを選ぶなら
凍てついた空気が朝晩と耳を襲う寒い冬。イヤーマフラー代わりにオーバーヘッドタイプのヘッドホンがいいかもと思いがちだが、通勤や通学時の満員電車では案外邪魔になるものだし、何よりも携帯性に欠ける。夏はこれに暑さによる不快感が加わると言っていい。DJっぽいということでファッショナブルな人気も一時はあったが、最近ではそうした流行も下火になっているように思う。では、インナーイヤータイプで音が良くて、デザイン性も高く、なおかつ求めやすい価格帯であるものを探し出そうとすると、これがなかなか難しい。売れ筋である1万円以下の価格帯ではラインアップがかなり多くて、さらに音の個性や方向性も実に様々だからだ。そんな多種多様のインナーイヤータイプで、これを買えば大丈夫、満足するはずと自信を持っておすすめしたいのが、ビクターの『HA-FXC71』と『HA-FXC51』だ。
ユニークな発想から導き出された「トップマウント構造」
インナーイヤータイプでは大口径のドライバーユニットを搭載するのがひとつのトレンドとなっているが、それにも限界がある。当然、大きければ大きいほどダイナミックで力のある音質を楽しむことができるが、耳穴に入りにくくなり、そうなると耳の外側に音を生み出すドライバーを配置することになってしまうからだ。ドライバーユニットからノズルを通って音が鼓膜へと達することになるが、その距離感が伝送ロスを生み、音の鮮度と解像度が失われていると言っていい。そうしたジレンマをユニークな発想で解消したのが、ビクター独自の「トップマウント構造」だ。より鼓膜近くで音を響かせるために大幅に小型化させたドライバーユニット「マイクロHDユニット」を音筒部の先端に配置。そうすることで高い解像感とリアルな音を導き出すことに成功している。さらに耳穴に深く装着することで装着時の遮音性も大幅にUP。音漏れも少なくなるだけでなく外部からのノイズも遮断して、小さなボリュームでも満足のゆく音質再生を実現している。
製品スペック紹介
再生周波数帯域:8Hz〜25,000Hz
質量:6.2g(コード含まず)
コード:1.2m(Y型)、φ3.5mm 24金メッキステレオミニプラグ付
付属品:シリコンイヤーピースS、M、L 各2個、 コードキーパー、クリップ、キャリングポーチ
著者プロフィール
洋楽を中心に執筆している音楽ライター。音を聴くという仕事柄、ヘッドホンをはじめとするオーディオ機器にも関心が深く、デジタルグッズ系雑誌でオーディオに関する記事も書いている。
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