柔軟性の高いSaaS型ソリューション「PMOP」とは--Panda Security

P2P機能を活用したインストール、同期が可能

　MOPではエージェントソフトを使い、PCがインターネットに接続されていないオフラインの状態でも、PCを保護することが可能となる。そこで懸念されるのが各PCへのインストールの手間だが、MOPでは管理者への負担が限りなく少ないのが特徴だ。エージェントを企業内のクライアントPCに配布する際には、ユニークな手法が採用されているからである。

　1つは、パソコンからMOPの管理画面にアクセスしてインストールする方法。この場合はユーザーのPCから直接操作することになる。2つ目は、インストールのURLアドレスをメールや掲示板によって告知する方法。あらかじめグループ単位でポリシーを設定でき、そのポリシーに適応した状態で起動できる。

　3つ目は、LAN内にあるパソコンを一覧表示し、指定したPCに自動的にインストールする方法。プッシュ型のインストールであり、インストーラはP2P機能によってLAN内にあるパソコンからデータが送られる。この機能はパターンファイルのアップデートにも活用される。LAN内の1台に最新のデータがあれば、インターネットに接続することなく他のすべてのパソコンも同期できるわけだ。通信回線に負荷を与えないため、細い回線を使用している場合に有効な機能だ。

既知・未知の脅威に対抗するMOPの機能の一部。セキュリティ項目を幅広くフォローしているのもMOPの特長だ。

PCやライセンスの状況を一目で把握できる「状態」画面。

PCの設定状況が簡単に把握・管理できる。

MOPでは、グループ単位での一元管理やインストールが可能。

深い場所まで対応するプロアクティブな保護機能

　MOPのエージェントをインストールしたPCは、オンライン、オフラインの状態に関わらず、プロアクティブな保護が行われる。具体的には、パターンファイルとヒューリスティックエンジンによって、マルウェアの類似性だけでなくコンポーネントの行動コードや遺伝子を分析し、疑わしいものを検知して隔離する。

　また、怪しいファイルはPandaラボに報告、分析され、クライアントにフィードバックされる。その都度、削除などの処理を実行できるためパソコンに不要なファイルが蓄積されることがなく、ユーザーの手間も軽減される。

メール、IMなどのツールも保護

　メールやファイル、インターネット、インスタントメッセンジャー（IM）などの保護は、HTTPやSMTP、POPなどといったプロトコルレベルでトラフィックをスキャンするため、メーラーなど使用するソフトウェアが限定されないことも特長となっている。

　柔軟なファイアウォール機能を搭載していることも、MOPの特長だ。ファイアウォールモジュールは「マネージドパーソナルファイアウォール機能」と呼ばれ、管理者がファイアウォール機能をすべて設定しユーザーに適用させる方法のほか、ユーザー個人が自由に設定できる方法も選べる。また、ファイアウォールの推奨設定も用意されている。設定にない通信が検出されると、その都度ユーザーに許可を求めるため、使うほどに設定が充実していく。

クライアントPC側では、各アプリケーションに対し、柔軟な設定が可能だ。

グループごとのポリシー設定も容易

　さらに、複数のグループを作成し、グループごとに異なるセキュリティポリシーを設定することができるため、企業内と業務委託先など関連会社、さらには社員の自宅にあるPCをMOPから一括管理することもできる。グループ数はライセンス数以上に作成することが可能で、複数の管理者権限を設定することも可能なため、複数の階層やユーザーに対して多彩なポリシーを柔軟に適用できるわけだ。