可視化、結果分析に止まらず次なるアクションに結びつけられる次世代BI

3層の構造で柔軟性と高機能を実現する

 これらの機能を実現するOracle BIEE 11gは、基盤となるBI Server部分が3つの階層に分かれている。最下層にあるのがデータソースへの接続を定義する部分であり、ここでさまざまなデータを容易に取り込むことを可能としている。そして、その上がビジネスロジック層であり、さまざまなソースからくるデータを仮想的に統合して分析を行えるように加工する。ここで実現するのは、データの仮想的な統合で、実際にデータを計算して加工し、新たなデータベースを構築する必要はない。そのため、複数のデータソースが存在しても1つのビューとして定義され、リアルタイムな分析データを提供できるのだ。

図4 Oracle BIEE 11gの構成図 図4 Oracle BIEE 11gの構成図(クリックで拡大画像表示

 そして一番上がプレゼンテーション層だ。ここに、ユーザーの使い勝手を向上するさまざまな機能を実装することになる。今回Oracle BIEE 11gでは、このプレゼンテーション層の部分をさらに活用できるようになった。従来のBIでは、多次元分析のための階層の設計などはビジネスロジック層で行い、一度設計してしまうとそれを容易には変更できなかった。Oracle BIEE 11gでは、これをプレゼンテーション層に持ってくることで、ユーザー自身で分析の視点や階層の設計が出来るようになったのだ。これにより、ユーザーがよりインタラクティブかつアドホックに分析を行う環境を実現している。

EPM/BIの専任部隊でBIの市場を席巻する

 Oracleは多くの製品や企業を買収し、自社ソリューションに取り込んでいる。これは、BI分野でも同様だ。とはいえ、たんにラインナップを揃え機能を拡張しているだけではない。製品の標準化と他製品群とのインテグレーションを推進し、シームレスなソリューションとして提供しているのだ。これにより、たとえばBIツールを提供するだけでなくOracle Exadataを活用したデータウェアハウスとBIを融合した、トータルな情報活用基盤を提供できることにもなる。

 「Oracleの提供するテクノロジーのメリットを、BIの領域まで拡大する」と前出の関屋氏は言う。トータルな製品提供だけでなく、それを提供する体制も今回は1つにしたとのことだ。これまでEPM関連の製品は、アプリケーション製品を扱う部隊が担当しソリューションとして販促を行ってきた。そして、BIツールはFusion Middleware製品群に属し、テクノロジー製品の1つとして提供する体制だったのだ。これを、EPM/BIの専任部隊を作り、EPM/BIをトータルソリューションとして提供する体制ができあがり、積極的な市場へのアプローチを開始したのだ。3年ぶりにと満を持して提供を開始したOracle BIEE 11gの強力な製品力と、この強化された体制で「市場を席巻する」と、関屋氏はBI市場のリーダーとしての自信を垣間見せたのだった。

インフォメーション
Orakle EPM &BI Summit 2010 Oracle EPM &BI Summit 2010

7月29日 東京:青山ダイヤモンドホールにて開催いたします。

Orakle BI Summit 2010 Oracle BI Summit 2010

8月5日 大阪:ホテル日航大阪にて開催いたします。

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