最終更新時刻:2010年12月18日(土) 8時00分

サジェスト検索でユーザビリティの革命を! 第2回 サジェスト活用事例

第1回では、サジェスト検索の概要を紹介した。今回は、実際のWebアプリケーションでどのように使われているかを紹介したい。インターネット検索(検索キーワードの候補語表示など)で、馴染み深いサジェスト検索だが、業務システムや企業内システムとなると少々趣が異なる。実例で説明しよう。

データ入力のサジェスト

 例えば、業務システムの中から、注文受付画面を考えてみよう。注文受付では、一般的に問合せ客から聞き取った内容(顧客の氏名、企業名、部署名、注文者住所、商品送付先住所、連絡先電話番号、購入商品名など)の入力が求められる。

 入力内容の間違いはコスト増に直結する。なぜなら、間違いは誤配送・クレームを招き、この間違いを正すためには、顧客への電話等での再確認を必要とするだけでなく、顧客の離反を招きかねない。

 肝要なのは、応対時に正確に漏れなく入力を完了させることだ。顧客応対後の企業内プロセスで発生するコストは、最初にどれだけ正確な情報を入力できるかによって大きく変わる。

 では、サジェストはこの問題をどうように解決できるのか?次の例をみてほしい。

 このようにサジェストは、キー入力と同時に、入力内容に合わせて次々と入力の候補語を表示する。これによってタイプミスを防ぎ、候補を選択していくだけで正しく入力を完了できる。

 サジェストはインターネット検索に留まらず、業務システムでも威力を持つ。例えば顧客情報や履歴、商品マスタ等といった業務上の必要情報を、ユーザの入力に合わせて表示できる。

商品検索・顧客検索のサジェスト

 業務システムにおいて検索シーンは多い。多いがゆえに、効率性がより強く求められる。例えば検索結果を待たされたり、期待と異なる検索結果で再検索が頻発したりして、イライラを感じることはないだろうか。

 データベース検索でもサジェストは大いに役立つ。サジェストを支えているのはAjax技術である。画面遷移を行わずに次々に候補語表示を行う、といったその動きはAjaxによる画面制御そのものである。Ajaxはサーバへの通信を非同期に行い、取得データをもとに、動画面上の表示データを動的に書き換える。これによって、画面制御が機敏となるのだ。

 実はこの特徴は、データベース検索には不向きなのである。Ajaxによって画面の動きを機敏にしたとしても、サーバへの検索―業務システムのデータベース検索が発生すると、せっかくの特徴が活きてこない。なぜなら、Ajaxの画面プログラムがユーザを待たせないように、非同期に動的に画面を書換えようとしても、結局データベースからの検索結果が全て返ってくるまで待つ事になってしまうからだ。

 しかしサジェストは新しい解決を開いた。次例をみてほしい。本来は、データベース検索が必要となる情報が、候補語表示のときと同様に瞬時に表示できている。

 通常の一連の作業(検索キーワードを入力→検索ボタンを押す→検索結果を待つ→表示をみる)がどれだけスマートになったかお分かりいただけるだろう。サジェストは、もはや候補語表示にとどまらず、データベースの検索結果をプレビューさせることもできるのだ。

 ユーザはサジェストの結果をみて「安心して」システムの操作を行える。サジェストによって事前に検索結果を確認できるので、データベース検索に時間がかかっても不安はない。必ず期待どおりの結果が返ってくるという安心感がある。

 検索待ちと再検索を防ぐサジェストこそ、業務効率化の真の手段といえよう。

サジェストをユーザインターフェースの基本部品に

 ここまでは、利用する側のシーンを紹介してきた。サジェストを使ったシステムを構築するためには、どこがポイントとなるのだろうか。

 業務システムの画面数は多く、データ入力項目数はさらに多い。ときには、数百項目以上にも及ぶ。この入力機能一つ一つにサジェスト機能(Ajaxによる)を実装していては、開発の作業量が多すぎる。

 ポイントとなるのは、開発作業量の削減である。

 一般的に、この種の画面系の制御は共通部品として設計される。各画面の入力・検索の機能要件を整理して、共通の制御をフレームワークとして用意しておくのである。各画面でサジェスト機能が必要になった際、このフレームワークで用意された機能をそのまま使うのである。これにより開発作業量を削減できる。

 フレームワークとしてのサジェストとして、NTTデータのi-lligra(アイリグラ)サジェストがある。i-lligraサジェストでは、各システムのさまざまな入力・検索シーンで「簡単に」使えるAjaxライブラリを提供している。次例をみていただきたい。どれほど簡単に組み込めるか納得できるはずだ。

 詳細については、ぜひi-lligraサジェストの紹介サイトで確認してほしい。今使っている業務システムのユーザビリティを高める手段が、必ず見つかるはずだ。

インフォメーション
i-lligraサジェストの体験サイト
サジェスト検索をまずは実感してみてほしい。
i-lligraオンデマンドの紹介サイト
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