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KDDI MULTI CLOUDの戦略を探る~ 通信事業者の新クラウドサービス基盤は、 震災後の企業のIT戦略をどう革新するのか

クラウドの認知度が高まる一方、利用者にとっては多種多様なクラウドサービスから最適な選択を行うのが難しくなっている。選任のIT管理者を置きにくい中堅中小企業などで、特にこうした傾向は顕著だ。クラウドをよりシンプルに、身近にするには、どうしたらいいのか。「KDDI MULTI CLOUD」が掲げるのは、“モバイル端末まで含めた、シンプルなフルラインナップ”という答えだ。

クラウドは機能や付加価値によって事業者やサービスが選定されるフェーズへ

 IT専門調査会社のIDC Japanが2011年7月26日に発表した「国内クラウド市場調査 2011年」によると、パブリッククラウドを「良く理解している」、「概ね理解している」と答えた国内企業は回答の約4割。2010年に実施した同様な調査結果と比較すると、クラウドに関する認知度と利用率は1年の間に大きく上昇したという。また企業は、コスト削減と信頼性を前提とした上で、可視化できる機能や付加価値によってクラウド事業者やサービスの選定を行っているとIDC Japanでは分析している。(http://japan.zdnet.com/cloud/analysis/35005572/

 現在、パブリッククラウドサービス市場には、SI企業をはじめ、海外にデータセンターを置くクラウドネイティブベンダー、国内の通信事業者などが相次ぎ参入し、主導権争いを活発化させている。この中で通信事業者は、大規模なネットワークインフラを保有し、安定的に運用するという信頼性を他事業者との差別化要素として提案できる存在といえるだろう。そこで注目したいのが、固定通信・モバイル・放送サービスの統合を目指しているKDDIが2011年6月に発表した、法人向けサービスの新ブランド「KDDI MULTI CLOUD」が狙う戦略だ。

KDDIの「3M戦略」の目的とは

山田靖久氏
KDDI サービス企画本部 クラウドサービス企画開発部長 山田靖久氏

 「一般のクラウドサービスは、ネットワークより上位のPaaS / SaaS / IaaSを対象としたものがほとんどですが、まだまだ使いやすいとはいえないのが現状です」と語るのは、KDDI サービス企画本部 クラウドサービス企画開発部長 山田靖久氏だ。

「KDDIでは企業が利用する環境のすべてをクラウドでトータルに提供し、簡単に利用してもらうことが重要だと考えた結果、『KDDI MULTI CLOUD』を提案することにしました」(山田氏)

 「KDDI MULTI CLOUD」の最大の特徴は、これまでKDDIが培ってきたネットワーク、データセンター、サーバ、アプリケーションの高品質・高信頼性サービスに加え、スマートフォンやタブレット端末などのスマートデバイスもシームレスに統合することだ。それをベースに、企業が常に安心で最適な業務環境を利用できる新たなクラウド基盤を提供していく。その礎となった構想を、KDDIでは「マルチデバイス」「マルチネットワーク」「マルチユース」の頭文字から取った「3M戦略」と称している。

「マルチデバイスとは、PCやフィーチャーフォン(従来型の多機能携帯電話)、スマートフォン、タブレット端末など、ユーザーが使いたいデバイスを使えること。マルチネットワークは、インターネットやイントラネット、3G、LTE(2012年度提供予定)、Wi-Fi、WiMAXなど、いつでも・どこでも最適なネットワークを選択できること。そしてマルチユースは、SFA(営業支援)やWeb会議、グループウェア、ファイルサーバ、メールなど、さまざまな業務アプリケーションやサービスを利用できること」(山田氏)

というわけだ。

KDDI MULTI CLOUDの3M戦略。
「KDDI MULTI CLOUD」の礎となった「3M戦略」
マルチデバイス、マルチネットワーク、マルチユースをシームレスに連携する
インフォメーション
提供:KDDI株式会社
[PR]企画・制作 朝日インタラクティブ株式会社 営業部  掲載内容有効期限:2011年9月30日