GoogleのAIツール「NotebookLM」が進化した。新たに「動画オーバービュー(Video Overviews)」機能を追加したほか、「オーディオオーバービュー(Audio Overviews)」のデザイン刷新、さらにStudioパネルもアップデートし、情報活用の幅を広げた。
Googleは、5月に開催した開発者イベント「Google I/O」で、AIツール「NotebookLM」に「動画オーバービュー(Video Overviews)」を追加すると発表していたが、11日付の公式ブログ「Keyword」で正式に提供開始をアナウンスした。
NotebookLMは複雑で膨大な情報を簡潔に整理し、直感的に理解できるようサポートするAIツール。これまで音声で要点を確認できる「オーディオオーバービュー(Audio Overviews)」を提供していたが、新たな動画オーバービューの登場で、元の資料を視覚的にもさらに深掘りできるようになった。
動画オーバービュー機能の追加に合わせ、情報整理・作成の中心となるStudioパネルもリニューアル。ユーザーが関心分野や用途に応じ、より直感的かつ効率的に情報を活用できる仕組みを整えた。また、NotebookLMが選定する「おすすめノートブック(Featured Notebooks)」コレクションも新たに公開している。
Googleによると、今回の動画オーバービュー機能は、今後拡張予定のさまざまなプレゼンテーション形式の第1弾となる。提供開始時は、ナレーション付きスライドショーとして展開される。
動画オーバービューでは、ドキュメント内の画像や図表、引用文、数値データなどを自動抽出し、視覚的に分かりやすく整理・表示する。これにより、複雑なテーマも直感的かつスピーディに把握できるという。
また、オーディオオーバービューと同様に「カスタマイズ」機能を搭載。ユーザーが求める情報の粒度やフォーカスに合わせ、内容を自由に調整可能だ。概要を素早く把握したい場合や特定のトピックを深掘りしたい場合など、用途に応じて自在にカスタマイズできる。
動画オーバービュー機能は本日から英語版ユーザー向けに順次提供を開始。近日中には他言語への対応も予定している。
StudioパネルはNotebookLMの“魔法”が集約された場所だ。ここでオーディオ/動画オーバービュー、マインドマップ、スタディガイドなどを生成できる。今回、そのパネルが再設計され、便利な新機能も加わった。
新デザインではパネル上部にアイコンが並び、目的の出力をワンクリックで作成できる。オーディオオーバービュー、動画オーバービュー、マインドマップは専用タイルを用意し、Briefing Doc、スタディガイド、FAQ、タイムラインは「Reports」タイル内にまとめて配置。必要なタイルにマウスを重ねるとドロップダウンメニューが現れ、生成する項目を選択できる。
アップデート前は、1冊のノートブックにつき各種出力を1つずつしか作れず、生成済みアイテムも1つずつしか表示できなかった。今後は同じノートブック内で複数のスタディガイドやFAQなどを作成・同時に閲覧できる。
Googleは新機能の活用例として、次のようなシナリオを挙げている。
・1冊のノートブックで、複数言語のオーディオオーバービューを作成する
・チーム用ノートブックで、役割別に専用のオーディオ/ビデオオーバービューを用意する
・試験対策として、各章ごとにマインドマップ、FAQ、スタディガイドを複数生成する
さらにStudioパネル内でのマルチタスクも可能になり、オーディオオーバービューを再生しながらマインドマップを確認するといった使い方ができる。
刷新されたStudioパネルは今後数週間かけて全ユーザーに順次展開される予定だ。
この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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