任天堂は、「Nintendo Switch 2」(スイッチ2)の米国向け予約を4月24日に開始すると発表した。いわゆる「トランプ関税」の影響を精査するために延期されていたが、本体価格は据え置くことも明らかにした。
本体価格は450ドルのままだ。「Switch 2とマリオカートワールドのセット」も引き続き500ドルとなる。ゲームソフトの価格に変更はなく、『マリオカートワールド』は80ドル、『ドンキーコング・バナンザ』(7月17日発売)は70ドルに据え置かれた。ただし、アクセサリーは概ね5ドル値上がりする。
値上げされる主な周辺機器は以下の通り。
・Switch 2 Proコントローラー:80ドル → 85ドル
・Joy‑Con 2ペア:90ドル → 95ドル
・Joy‑Con 2充電グリップ:35ドル → 40ドル
・Joy‑Con 2ハンドルセット:20ドル → 25ドル
・Nintendo Switch 2カメラ:50ドル → 55ドル
・Joy‑Con 2ストラップ:13ドル → 14ドル
・Nintendo Switch 2ドックセット:110ドル → 120ドル
・Switch 2キャリングケース&スクリーンプロテクター:35ドル → 40ドル
・Switch 2オールインワンキャリングケース:80ドル → 85ドル
・Switch 2 ACアダプター:30ドル → 35ドル
特に需要が高いのはProコントローラーとSwitch 2カメラだ。Proコントローラーはプレイに必須ではないものの、PS5のDualSenseやXboxコントローラーに近い握り心地が評価されている。Switch 2カメラは、プレイヤー同士がビデオ通話できる新機能「GameChat」で使用される、任天堂として初の試みだ。
Switch 2は4月2日の発表時、性能向上には高い評価が集まった。一方で、価格設定については懸念の声もあった。特に話題となったのは『マリオカートワールド』の80ドルという価格で、他社プラットフォームの標準価格70ドルを超え、新作ゲームとしては最高値となる。専門家は、Switch 2用カートリッジのストレージコスト上昇が影響していると指摘する。
任天堂は、コスト削減策として「Game-keyカード」という新方式を導入した。これは最小限のデータのみを収録したカートリッジで、残りのデータはダウンロードが必要になる。つまり、パッケージ版を購入しても全データが含まれない場合がある。
また、既存SwitchソフトのSwitch 2版へのアップグレード費用についても議論がある。PlayStationやXboxでも同様のケースがあるが、任天堂の場合は10ドル、20ドル、無料など、タイトルごとにばらつきがあり、改善内容も明確でないため、ユーザーの不満もある。
任天堂「スイッチ2」で数時間遊んだ正直な感想--マリオカート、ドンキーコング他【実機レビュー】
Switch 2の本体価格は、トランプ前大統領の新関税による影響が懸念されたが、結局据え置きとなり、値上げ対象は周辺機器にとどまった。
関税による混乱は予約スケジュールにも波及した。当初、Best Buyなどの小売店は4月9日開始を告知していたが、任天堂は経済状況などを理由に米国での予約を延期。他国の予約日は変更されていないが、カナダでも遅延があったと報じられた。現時点では、発売日は6月5日から変更されていない。
2017年の初代Switch発売以来、ゲーム業界と任天堂の戦略は大きく変化した。Switch 2では独自の操作性ではなく、従来の強みを磨く方向性が採られた。開発チームは処理性能を向上させ、ゲーム開発者が自由に創造できる「堅実な基盤」を目指したと、任天堂 企画制作本部の堂田卓浩氏は公式インタビューで語っている。
堂田氏は「Switch発売後、ハード固有の機能活用より、開発者が取り入れたい技術を自由に選び、ソフトウェア面で個性を出す方向へと開発のアプローチが変わった」と述べた。
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この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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