東日本旅客鉄道(JR東日本)は8月1日、英国での自動販売機ビジネスを拡大すると発表した。同社が英国の駅に設置している自動販売機の数を、現行の50台規模から1000台規模に拡大し、日本のエキナカで得たノウハウも活かしたスマート無人店舗事業も展開するという。
JR東日本は2019年以降、スマート在庫管理やAI、データ分析やまとめ買い機能などを搭載した「デジタル自販機」のビジネスを英国で50台規模で展開してきた。
この過程で「事業ポテンシャルを確認できた」(JR東日本)ことから、2024年に現地法人として「JR東日本英国事業開発」(UKBD)を設立。同社を通じ、英国の駅で自動販売機を展開する英デコラムの全株式を取得した。デコラムは英国の鉄道運行会社の約9割から自動販売機の運営権を得ており、自動販売機を活用した広告ビジネスも展開している。
今回の全株式取得によって、デコラムの事業基盤と、JR東日本がエキナカの運営などで得た生活ソリューション事業のノウハウを掛け合わせ、英国の駅を中心とする交通拠点でのデジタル自動販売機の設置台数を1000台規模に拡大する。
また、今後は自動販売機だけでなく、AIやキャッシュレス決済手段、省人化技術を活用した無人店舗などのスマートリテールビジネスを英国で展開。さらに、英国以外の欧州各国へも、JR東日本グループのグローバルなネットワークを生かし、参入を検討するとしている。
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