NECは5月14日、100%再生可能エネルギーを活用したグリーンデータセンターとして、「NEC神奈川データセンター2期棟」と「NEC神戸データセンター3期棟」を開設し、サービス提供を開始すると発表した。
開設した新棟は、データセンターが利用する電力を、100%再生可能エネルギーでまかなう。また、データセンターの利用電力を削減する取り組みとして、高温冷水、自然エネルギーによるクーリングなどを導入。これらにより新棟は、1に近いほど省エネ性能が高いとされるデータセンターの電力効率を示す指標「pPUE(Partial Power Usage Effectiveness)」を1.16にした。
さらに、太陽光パネルによる自家発電を行い、プロジェクトルームやリフレッシュルームなどを配置した事務エリアへ給電。再エネ発電所から一般送電網経由で直接送電され、リアルタイムで消費されるグリーン電力である「生グリーン電力」を活用した取り組みも、今後検討していくという。
ほか、AIの普及と共に進展するGPUサーバーのコンピューター高集積化による高排熱に対応するため、ラックあたり20kW超の排熱に対応できる高負荷対応エリアを設置。本エリアは天井高を他エリアより高くし、冷却装置を強化している。今後もさらなる高集積化に対応するため、水冷等の冷却方式の導入を検討していくという。
NECによると、昨今のデータセンター市場は需要の高まりが続く一方、脱炭素社会の実現に向けた高い電力効率の実現や再生可能エネルギーの利用、DX推進に伴うパブリッククラウド利用加速による接続性とセキュリティの確保、さらには生成AIを始めとする次世代テクノロジーへの対応が求められている。
NECは今後もデータセンターサービスの提供を始め、クラウドサービスやSI、運用までをサポートし、ユーザーのビジネス拡大に貢献するほか、最先端のデジタル技術の活用を通じて脱炭素化を推進し、持続可能な社会の実現を目指していくという。
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