インテル、「Core Ultra」と第5世代「Xeon」を正式発表--AI対応を強化

Tiernan Ray (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 湯本牧子 吉武稔夫 矢倉美登里 (ガリレオ)2023年12月15日 11時41分

 Intelは米国時間12月14日午前、ニューヨーク市にあるNASDAQマーケットサイトで開催したイベント「AI Everywhere」で、最新のマイクロプロセッサーとしてクライアント向け「Core Ultra」とサーバー向けの第5世代「Xeon」を発表し、今後リリース予定の人工知能(AI)アクセラレーター「Intel Gaudi3」を披露した。

第5世代「Xeon」
第5世代「Xeon」
提供:Intel

 同社の最高経営責任者(CEO)Pat Gelsinger氏はAIについて、おそらく「過小評価」されており、ある時点で世界経済の3分の1を占めるようになる可能性が高いが、効率的に開発されなければ世界のエネルギーの4分の1以上を消費するおそれもあると述べた。

 Intelによると、第5世代Xeon(開発コード名「Emerald Rapids」)は、前世代の「Sapphire Rapids」より性能が平均21%高く、電力効率も平均36%向上したという。

 データセンター&AIグループ責任者のSandra Rivera氏は最新のXeonについて、プロセッシングコア64基を備えており、大規模言語モデル(LLM)の処理が23%高速化するなど、AIにおける性能向上を実現できると述べた。

 Xeon搭載サーバーは、Ciscoやレノボなどのベンダーから2024年第1四半期より発売予定だ。

 新しいPC用チップのCore Ultra(開発コード名「Meteor Lake」)は、Intelが「Intel 4」製造技術を用いて製造する初めてのクライアントコンピューティング用チップだ。同社はIntel 4について、前世代技術「Intel 7」と比べて1ワット当たりのパフォーマンスが20%高いと主張している。

 Intelによると、Core Ultraは「過去40年間で最大のアーキテクチャ変革」を示すものだという。そうした変革の1つとして、ニューラルプロセッシングユニット(NPU)と呼ばれるAI専用アクセラレーターユニットを初めて搭載したことが挙げられる。

Gaudi3を披露するCEOのGelsinger氏と最高商務責任者(CCO)のChristoph Schell氏
Gaudi3を披露するCEOのGelsinger氏(写真右)と最高商務責任者(CCO)のChristoph Schell氏
提供:Tiernan Ray/ZDNET

 同社はNPUによって、「電力効率が前世代(のCoreチップ)の2.5倍という、新たな水準の電力効率のAIアクセラレーション」が実現すると説明している。

 Core Ultra搭載のPCは同日から販売される。

Core Ultra搭載のPC
提供:Tiernan Ray/ZDNET

 Intelは、デモのエリアで、AIを活用してさまざまなAIアプリケーションを動かしているPCを紹介した。そのうちの1台では、オープンソースの画像編集プログラム「GIMP」で画像を生成していた。

GIMPの画面
提供:Tiernan Ray

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画特集

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]