楽天ペイメントは7月27日、実店舗向けの決済端末「楽天ペイ ターミナル」を発表した。
同日から、従来の「楽天ペイ カードリーダー 」(旧:Elan)、「Piu」とともに取り扱い、加盟店の決済ニーズにより一層応えるという。
楽天ペイ ターミナルは、店舗における決済関連の業務をまとめられる、「楽天ペイ(実店舗決済)」向けの決済端末。Androidをベースに開発し、クレジットカードやQRコード、電子マネーといった決済に加え、通信やレシートの印刷なども可能なオールインワン端末になるという。
クレジットカード決済では、「VISA」「Mastercard」「JCB」などの主要6ブランドに対応し、タッチ決済も可能。電子マネーは「楽天Edy」のほか、「nanaco」「WAON」、交通系ICなどを利用できる。QRコードは「楽天ペイ」「au PAY」を利用可能で、2023年秋以降に「PayPay」「d払い」や、「WeChat Pay」「Alipay」「UnionPay」といったインバウンド向けのQRコード決済に対応する予定。「楽天ポイントカード」機能やPOSレジとの連携機能も追加予定だ。
持ち運びを想定し、本体サイズは高さ209mm×幅78mm×奥行き45mm、バッテリーを含む重さは373g。赤黒白の3色を選択でき、充電規格は「USB Type-C」。レシートプリンター、4G LTEのモバイル通信、Wi-Fi通信機能も備える。
楽天ペイ ターミナルの本体価格(税込)は、3万8280円。決済手数料は業種・規模問わずに一律3.24%で、初期費用や月額費用は不要だ。
楽天ペイメント 執行役員 営業第二本部長を務める末吉覚氏は、「1つの筐体に全てが入ったオールインワン(端末)のニーズが高まっている。(楽天ペイ ターミナル)が1台あれば、席などのレジがない場所でも決済できる」と説明。レジカウンターの限られたスペースに複数の端末を並べる必要がなくなりレジ周りを整理可能で、飲食店におけるテーブル会計やイベント、訪問販売といった屋外での会計など、あらゆる決済シーンに対応できるとアピールする。
そのほか、楽天銀行の場合、売上金が365日翌日自動入金になる。10月31日まで、取り扱い開始を記念した新規加盟店限定の「楽天ペイ ターミナル 導入0円キャンペーン」も実施するという。
なお、モバイル通信は楽天モバイルの「ハンディターミナル用プラン」に対応する。その他キャリアの通信は保証の対象外だが、楽天モバイルがつながりにくい店舗などについては検討していくとしている。
楽天ペイメントは、エンドユーザー向けにスマホ決済サービス「楽天ペイ(アプリ決済)」を展開。7月12日には「『おトクなペイは楽天ペイ スーパー還元』キャンペーン」を発表している。
楽天ペイメント 執行役員 CMOを務める諸伏勇人氏は、エンドユーザー向け施策の結果に手応えを感じているとしながらも、「私たちが目指す世界は、エンドユーザーだけでは実現できない、決裁の“フルデジタル化”。(今回の発表で)店舗にとってもいいサービスを展開したい」と語り、各店舗における決済デジタル化の重要性を強調した。
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