Metaが独自の会話アプリによって、Twitterとの競争に参戦する。このアプリは、Elon Musk氏率いるTwitterからユーザーを奪うことを目指して設計されている。Appleの「App Store」に突如現れた「Threads」という新しいアプリは、「Instagram」のテキストベースの会話アプリとして宣伝されている。現在日本でも提供が開始されている。
Musk氏が買収して引き継いで以来、Twitterが論争と混乱から抜け出せない状態にある中で、不満を抱くTwitterユーザーを取り込もうと、多数の競合サービスが登場している。「Mastodon」や「Bluesky」などのサービスが、Twitterの代替として名乗りを上げ、ユーザーがさまざまな話題について会話したりアイデアを共有したりできる場を提供している。これらの新たな競合サービスは、かなりの数のユーザー獲得に成功しているが(Blueskyは、流入ユーザーの増加を理由に新規登録を一時的に停止した)、どのサービスもこれまでのところ、Twitterを凌駕するだけの影響力と規模を確立できてはいない。
しかしMetaは、Twitterに対する深刻な脅威になるかもしれない。同社は、30億人のFacebookユーザーと23億人を超えるInstagramユーザーを擁し、そのすべてがThreadsに加入する可能性がある。しかもそのプロセスは比較的シームレスだ。InstagramユーザーがThreadsに加入する場合、同じユーザー名を使用して、同じアカウントをフォローできる。Twitterに競合する他のサービスのように、ゼロから始める必要はないのだ。
それと同時に、Musk氏がTwitterプラットフォームに加える、思いつきに任せたひっきりなしの微調整で、ユーザーは不満を募らせ続けている。Twitterを経営する同氏は先頃、アクセスレベルに基づいてユーザーが1日に閲覧できるツイート数を制限し始めたことを明らかにした。Musk氏はこの動きについて、データスクレイピングとシステム操作に対処するための手段だとしたが、多くのTwitterユーザーが、この新たな制限が引き起こす結果について懸念と当惑を表明している。
Twitterのアクティブユーザー数は現在、約4億5000万人だが、その数は2022年10月にMusk氏がTwitterを買収して以来、減少している。調査会社Insider Intelligenceは2022年12月に、Twitterのユーザー数が2024年末までに3000万人以上減少するとの予測を示している。
Metaはまだ、Threadsの詳細について多くを明らかにしていないが、App Storeの説明に少し情報が共有されている。同アプリは無料で、30を超える言語で提供される。なお、同アプリは「Google Play」にも登場している。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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