透明な「Beats Studio Buds +」レビュー:ノイキャンと通話音声が大幅に向上 - (page 2)

David Carnoy (CNET News) 翻訳校正: 編集部2023年05月23日 07時30分

ノイズキャンセリングの向上

 前述したように、ノイズキャンセリングは強化された。Appleによると、Beats Studio Buds +は初代よりも周囲の騒音を消す能力が1.6倍向上しているという。筆者がニューヨークの地下鉄や路上で行ったテストでも、さまざまな周波数帯域で周囲の騒音を確実に減らすことができた。「外部音取り込みモード」も改善が感じられた。一部のイヤホンは、外部音取り込みモードにすると雑音やホワイトノイズが入ってしまうが、Beats Studio Buds +では認識できる限り、その手の音は聞こえなかった。Beatsによると、外部音取り込みモードの精度は最大2倍向上しているという。

Beats Studio Buds +
提供:David Carnoy/CNET

 初代モデルと同様に、Beats Studio Buds +もIPX4等級の対汗耐水性能を備えている。筆者の場合、装着した状態でランニングをしても耳から落ちることはなかったが、これも人によるだろう。

 イヤーバッド本体のバッテリーが16%大型化したことで、バッテリー駆動時間も延びた。新しいBeats Studio Buds +では1回の充電で利用できる時間はアクティブノイズキャンセリングを有効にした状態で最大6時間(無効時は最大9時間)となっている。充電ケースを使用した場合、初代モデルでは2回のフル充電が可能だったが、新モデルでは3回に増えた。ちなみにUSB Type-C経由の充電に対応しているが、ワイヤレス充電には対応していない。この価格帯のイヤホンでは、普通はワイヤレス充電に対応している。

Beats Studio Buds +の最終評価

 初代モデルを購入した人には申し訳ないが、Beats Studio Buds +は目覚ましい進化を遂げており、実質的に「Beats Fit Pro」並みの音質と性能を実現している。Beats Fit Proは、定価こそBeats Studio Buds +より高い199.99ドル(日本では税込2万8800円)だが、現在は160ドル(約2万2200円)程度で販売されていることも多い。

 となると、Beats Fit Proではなく、あえてBeats Studio Buds +を買う理由はあるだろうか。Beats Fit ProにはAppleのH1チップが搭載され、自動耳検出機能やヘッドトラッキングによる空間オーディオ(iPhoneユーザーの場合)も利用できる。

 どのイヤホンを選ぶかは、どのようなスタイルのイヤホンが好みかによる。スポーツ用途を意識した、Beats Fit Proのフィン一体型のデザインが好きではない人もいるだろう。個人的にはAirPods Pro(第2世代)の方が総合的には優れていると思うが、ステムがない方がいいという人もいる。その点、Beats Studio Buds +は装着していてもあまり目立たず、耳から飛び出す部分はほとんどない。実際、AndroidユーザーであればAirPods Pro(第2世代)を買う理由はないので、Beats Studio Buds +の方が良い選択だ。

 Beats Studio Buds +は好感の持てるイヤホンだが、それでも170ドルは少し高い気がする。しかし、初代Beats Studio Budsはすぐに値下がりし、現在では100ドル未満で出回っていることを考えると、Beats Studio Buds +も同じように値下がりし、定価より30〜50ドル安い価格に落ち着くのではないかと予想している。ブラックとアイボリーがトランスペアレントより早く値引きされるのは間違いない。販売戦略だろうか何だろうが、透明モデルは人気が出るはずだ。繰り返しになるが、やはりスケルトンはかっこいい。少なくとも、特別感があることは間違いない。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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