キーパーソンに聞く、今ホットな「宇宙ビジネス用語」3選--マイクロソフト世古氏の場合

UchuBizスタッフ2023年01月31日 12時30分

 「これから宇宙ビジネスに参入したい」「業界の用語を知りたい」──。本特集は、そんな宇宙ビジネスの入門者に向けて、今ホットな宇宙ビジネス用語を各社のキーパーソンに聞く企画だ。

 今回キーワードを挙げていただいたのは、マイクロソフトのAzure SpaceでJapan Leadを務める世古龍郎氏だ。同氏が挙げたのは「衛星通信」「ビッグデータ処理」「軌道上処理」の3つのキーワードだ。それぞれの理由を聞いた。


マイクロソフトでAzure Space シニアプログラムマネージャー兼Japan Space Leadを務める世古龍郎氏

 「まず『衛星通信』についてですが、世界には未開発の土地が多くあります。衛星通信が活発化すれば、例えば僻地や洋上でも、クラウドにつながるようになります。大きなポテンシャルがあると思っています」

 「次の『ビッグデータ処理』ですが、宇宙から発生するデータは今後、加速度的に増加することが確実視されています。背景にあるのはロケットの打ち上げコストの低下で、打ち上がる衛星が増えることで、衛星からもたらされるデータがテラバイトやペタバイト級になっていきます。このデータをリアルタイムで処理したり、地上のデータと活用したりするビジネスが発展すると期待しています」

 「最後の『軌道上処理』ですが、これは地上で実施しているエッジ処理を衛星上でやってしまおうという取り組みです。例えばマイクロソフトでは、この先駆けとして、ISS(国際宇宙ステーション)にHP様と一緒にサーバーを送り、軌道上でAI処理をさせています。軌道上でデータを解析させれば、地上へは解析した結果だけを送れば済みます。今後、宇宙におけるエッジコンピューティングは面白くなっていくと思っています」(世古氏)

 (この記事はUchuBizからの転載です)

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