ABEMA、W杯の試聴データなどを公開--56%がリアルタイム視聴、テレビ視聴が伸長

 サイバーエージェントは12月20日、「新しい未来のテレビ」として展開する動画配信事業「ABEMA」において、全64試合を無料生中継した「FIFA ワールドカップ カタール 2022」の総括を発表した。

「FIFA ワールドカップ カタール 2022」は、国際サッカー連盟(FIFA)が主催するナショナルチームによるサッカーの世界選手権大会。サッカーの大会における世界最高峰と位置付けられ、全世界の総視聴者数は35億人を超えるなど、毎回多くの注目を集めている。

 今大会は、2022年11月20日から12月18日にかけて開催され、「ABEMA」とテレビ朝日により、全試合生中継された。

 今回の総括では、さまざまな視聴形態で同大会を楽しんだことがうかがえる「ABEMA」の「FIFA ワールドカップ カタール 2022」を数字とともに振り返り、視聴ユーザーの年齢や性別、視聴端末、注目をあつめた試合をランキング形式にて紹介するほか、Twitterで記録された数字などを発表している。

 今回、同大会における「ABEMA」の視聴スタイルを、視聴形態、視聴デバイス、視聴者属性でみると、視聴形態の構成比ではリアルタイム視聴が56%、オンデマンド視聴が44%となり、リアルタイムでの観戦をする視聴者の方が半数を超えている。

 
 

 また、無料見逃しフルマッチ配信や試合直後のハイライト映像など、時間にとらわれず、それぞれの生活様式に合わせた視聴スタイルで楽しんでいる結果となった。

 デバイス別視聴の割合は、スマートフォンが43%と多数を占めるなか、大画面のテレビ視聴が24%となっている。

 
 

 視聴者の年齢は、10代が12%、20〜34歳が33%、35〜44歳が24%、45歳以上が31%となった。最も多い割合を占めたのは、20〜34歳の33%となり、続いて45歳以上の31%が2番目に多い割合となっている。また、視聴者の性別は、男性70%、女性30%だった。

 
 

 「ABEMA」の試合別視聴者数ランキングでは、決勝トーナメント1回戦の「日本対クロアチア」が1位となった。2位は、クループEの第2戦「日本対コスタリカ」。第3位は、クループEの第3戦「日本対スペイン」がそれぞれランクインしている。

 
 

 「ABEMA」にて生中継された試合別のコメント数ランキングでは、12月5日の決勝トーナメント1回戦「日本対クロアチア」の総コメント数約140万回が1位となった。続く2位では、12月18日の決勝「アルゼンチン対フランス」にてコメントされた約100万回がランクイン。3位には、同本大会にて日本代表の初戦となった「ドイツ対日本」がコメント数約80万回でランクインしている。

 
 

 同社によると、「FIFA ワールドカップ カタール 2022」では、「ABEMA」開局以降最大のトラフィックを記録したという。全64試合生中継にあたって、大規模配信システムをクラウドサービス上に構築。映像配信処理については、アマゾン ウェブ サービス(AWS)のマネージドサービスである「AWS Media Services」シリーズを活用している。

 加えて、安定した映像配信を行うために、CDNとしてAkamai/AWSのAmazon CloudFrontを併用した。これらにより、大規模な配信キャパシティと耐障害性を確保しつつ、高品質な視聴体験が提供できたとしている。

 今回、「ABEMA」ではTwitterとさまざまな連携を行ったという。日本国内にて、Twitterで「ABEMA」もしくは「ABEMAでFIFAワールドカップ」という言葉が、試合が行われた23日間のうち21日間でトレンド入りを記録。「FIFAワールドカップ」において単一プラットフォームの名称が試合当日に21日間トレンド入りすることは、日本初になるという。

 また、「ABEMA」のTwitter連携コメント機能を利用し、視聴中に投稿されたコメントは、約70万件を記録するなど、Twitter上に「FIFAワールドカップ」に関するユーザーの想いが映像とともに多く投稿され、高い関心を示す結果となった。

 さらに、「ABEMA FIFA ワールドカップ 2022 プロジェクト」のGMを務め、解説が連日話題となった本田圭佑氏のブランド絵文字を共同開発。指定ハッシュタグ(「#本田圭佑」、「#本田の解説」、「#本田さん」)をツイートすると本田氏の絵文字が出現する仕様となっており、ブランド絵文字が活用された投稿数は約65万件と、大きな盛り上がりをみせる結果となった。

「ABEMA」が運営するYouTubeチャンネル「ABEMA FIFA ワールドカップ カタール 2022 【公式】」にて公開された「FIFA ワールドカップ カタール 2022」関連動画の再生回数ランキングも発表している。

 クループEの第3戦「日本対スペイン」における、堂安律選手の同点弾が約600万回再生で1位となった。速報試合ハイライトがランキング上位を占めるなか、5位には決勝トーナメント進出を決めた直後に公開し、約300万回再生された「岡田武史×本田圭佑 特別対談@ドーハ」がランクインした。

 “監督×監督”や“監督×選手”というさまざまな視点から「日本対スペイン」の勝因について分析する同動画は、公開からわずか1日で約250万回視聴となり、YouTube急上昇ランク3位を記録している。

 ABEMAでは、FIFA ワールドカップ カタール 2022閉幕後も、12月31日までフルマッチ映像を無料で見逃し配信するほか、2023年3月31日まで、試合の名場面を楽しむことができる「ハイライト」も無料配信。ABEMAプレミアムに登録すれば、2023年1月1日から3月31日の期間まで、試合のフルマッチ映像を好きな時に何度でも視聴できるとしている。

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