PayPayは7月27日、グループ会社であるヤフーとPayPayカードの株式譲渡契約を締結し、10月1日からPayPayカードを持分100%の完全子会社化すると発表した。
PayPayは2月、「PayPayカード」と連携することでキャッシュレス決済サービス「PayPay」で利用した金額を翌月まとめて支払える「PayPayあと払い」の提供を開始。サービスの親和性の高いPayPayカードの子会社化により、意思決定のスピード向上とシナジー効果を生み出しやすい環境の醸成を図るという。今後のキャッシュレス決済の進展だけでなく、金融サービス事業のさらなる発展も実現する。
また、開発力やマーケティング力に強みをもつPayPayと、クレジットカード事業におけるノウハウを持つPayPayカードが、双方の利用者に対してより使いやすくお得な体験ができる環境を一体となって提供し、ユーザー数の増加とメインカード化を加速させるという。グループ一丸となってキャッシュレス市場における一層のシェア拡大を目指すとしている。
PayPayは、2018年10月に提供を開始してから3年9カ月が経過。ユーザー数は5000万人に迫り、加盟店数は374万カ所になるなど、急速に事業規模を拡大している。
2021年度の決済取扱高は5.4兆円超、決済回数は36億回超となり、国内QRコード決済におけるシェアは決済取扱高、決済回数ともに約3分の2を占めるという。
しかし、経済産業省が公表した2021年の日本のキャッシュレス決済比率は約3割となっており、近年増加率が上がりつつも、先進国の中では低い状況にある。経済産業省では、キャッシュレス決済比率について、2025年までに約4割、将来的には世界最高水準の約8割を目指すと提言しており、国を挙げてキャッシュレス決済の推進に取り組んでいる。
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