Appleの「CarPlay」は、スマートフォンのシンプルな操作性を車のダッシュボードで実現する優れた方法だ。新車の多くが対応しているが、Teslaはその時流に乗っておらず、そのためTesla車にCarPlayを導入する方法は公式には存在しない。ただし、あくまで「公式には」の話だ。
Michał Gapinski氏という開発者のYouTube動画が、MacRumorsの記事で紹介された。同氏は、Tesla車のインフォテインメントディスプレイ上でCarPlayを動作させるシステムを作成したという。その最新版は「全てのTesla車に完全に機能するCarPlayを統合」できるとうたっており、動画には、同氏がTesla車内でCarPlayを操作するほか、YouTubeを視聴したり、「Android」ベースとみられるインターフェースを使用している様子が映っている。
これは、ただCarPlayをアップグレードするだけで実現するものではない。同氏はCarPlayを機能させるために、複数のハードウェアを追加で設置しなければならなかった。同氏のウェブサイトに必要なハードウェアの全リストが公開されており、「Raspberry Pi」コンピューター2台、LTEモデム、動画ストリームをデータとして処理するためのHDMI to CSI-2アダプター、それらを接続するためのケーブル類などが含まれる。これはCarPlayのエミュレーターというよりAndroidタブレットのエミュレーターだ。
ただし実際にインストールする作業も、度胸のない人にはお勧めできない。ターミナルコマンドを実行して、1台目のRaspberry Piに「Linux」または「Android 12」をインストールしなくてはならず、さらにいくつかの手を加えないとCarPlayの導入を実現できない。Gapinski氏は、特にセンターコンソールの見えない場所に設置する場合は、コンピューターを冷却するための小型ファンを設置することも推奨している。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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