ボーイングの新型宇宙船「Starliner」、ISSとのドッキングに成功

Eric Mack (CNET News) 翻訳校正: 湯本牧子 吉武稔夫 (ガリレオ)2022年05月23日 13時08分

 Boeingの宇宙船「Starliner」が、乗組員なしの試験飛行で国際宇宙ステーション(ISS)とのドッキングに初めて成功した。若干時間がかかったが、米航空宇宙局(NASA)のミッションコントロールセンターは太平洋時間5月20日午後5時28分にドッキングに成功したと正式に発表した。

Starliner launches atop a ULA Atlas V rocket Thursday.
提供:NASA

 今回のミッションは「Orbital Flight Test-2(OFT-2)」だ。Starlinerは2019年に初めてOFT(軌道飛行試験)を試みたが、ソフトウェアの不具合によりISSにドッキングできなかった。Starlinerは地球に無事帰還したが、NASAの航空宇宙安全諮問委員会(ASAP)はその後、「宇宙船の致命的な故障につながる可能性」があった2件目のソフトウェアの問題を飛行中に修正していたことを明らかにした

提供:NASA TV
提供:NASA TV

 NASAは「Commercial Crew Program」(商業乗員輸送プログラム)を通じてStarlinerに数十億ドルを投じているとされている。Starlinerは、NASAが最終的に宇宙飛行士をISSに送り込むために選んだ民間宇宙船2機のうちの1機だ。もう1機はSpaceXの「Crew Dragon」で、すでに宇宙飛行士をISSに送り込んでいる。

 Starlinerに投じられた多額の税金を別にすれば、Boeingの成功は別の理由からもNASAの利益になる。NASAは、宇宙飛行士の輸送においてCrew Dragon以外の選択肢を持つことで、2011年のスペースシャトル退役後に薄れつつあった存在感を失わずに済むからだ。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画特集

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]