ANAホールディングス(ANAHD)とオリックス、ヒラタ学園の3者は11月11日、「空飛ぶクルマ」の実用化に向け、離着陸場の利活用可能性の実証実験を実施したと発表した。11月10日と11日の2日間、ヘリコプターを活用し、騒音や移動時間などの比較検証を実施している。
今回の実証実験は、大阪府の令和3年度新エネルギー産業(電池関連)創出事業補助金「空飛ぶクルマの実現に向けた実証実験」の採択内容に基づくもの。「都市型航空交通事業の実現」に向けた取組みとなる。
大阪、関西圏で「空飛ぶクルマ」の離着陸場の利活用に向け、空港振興・環境整備支援機構 航空環境研究センターや、関西電力、SkyDrive、岡山航空、関西エアポート、関西エアポート神戸などが協力した。
具体的には、市街地における騒音の測定、移動時間や利便性などを調査すべく、空と陸をスムーズに乗換えできる交通拠点を離着陸場として選定。大阪市内の利便性の高いオリックス本町ビル(大阪市西区西本町一丁目4番1号)の屋上、関西国際空港、神戸空港で各日各箇所1回、エアバス・ヘリコプターズ式 EC135型の離着陸を実施した。
ビル屋上や当該ビル内部、地上、経路下といった周辺の騒音の測定、音データの解析やレポート作成は、空港振興・環境整備支援機構 航空環境研究センターが担当。SkyDriveと岡山空港が提供する空飛ぶクルマの音データとの比較検証や、地上交通機関のみの移動時間との比較検証などを実施する。
また、関西電力が離着陸場に設置する充電設備の調査を担当した。オリックスは離着陸場の提供や地上移動の支援を、ヒラタ学園はヘリコプターの運航、一般場外離着陸場の申請などを担当。実証実験全体のとりまとめはANAHDが担当している。
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