インスタグラムは、いまや10億人以上のユーザーが利用するスマートフォン向け写真・動画共有アプリとなった。フィルターにより編集された美しい写真を通して、地球の裏側に住む人々の暮らしをかいま見られるのが特徴だ。
ほかの写真系アプリが立ち上がっては消えていくなか、インスタグラムが生き残り大きな成長を遂げられたのは、フェイスブックに買収されて潤沢なリソースやノウハウを利用できたからというだけではない。創業者たちが立ち上げ当初から心血をそそいでコミュニティを醸成し、手塩にかけて大切にブランドを育ててきたからこそと言える。ブランド設計の根底には創業者の写真に対するこだわりが貫かれ、ユーザーが自分の価値観や世界観を写真に投影させて自由に表現できるように工夫されており、写実性よりフィルター加工による創造性が優先された。そうした緻密な設計のおかげで、ユーザーは、インスタグラムを通じて新たな自分や世界と遭遇するのだ。
2010年にインスタグラムがリリースされてすぐ、登録者数10万人を突破して大ヒットとなったのも、創業者が安易に収益性に走らず、ユーザーにすばらしい体験を届けるべくブランドを丁寧に作り込んだ結果だろう。インスタグラムは私たちに「ブランドとはかくあるべき」と教えてくれる。
理想と王者フェイスブックの野望に挟まれて苦悩しつつもブランドを守ろうとした創業者たち。成功の裏に隠されたその苦悩と決断の物語をぜひ味わってほしい。
今回ご紹介した「インスタグラム 野望の果ての真実」の要約記事はこちら。この記事は、ビジネスパーソンのスキルや知識アップに役立つ“今読むべき本”を厳選し、要約してアプリやネットで伝える「flier(フライヤー)」からの転載になります。CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
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