データサイエンティスト協会(DSS)、日本ディープラーニング協会(JDLA)、情報処理推進機構(IPA)は4月20日、共同で「デジタルリテラシー協議会」を設立したと発表した。
内閣府が策定した「AI戦略2019」において、AI時代に対応した人材育成や、それを持続的に実現する仕組みの構築が戦略目標に挙げられており、デジタル時代の人材育成は国全体の重要な課題となっている。またデジタルトランスフォーメーションの推進には、これまでの「デジタルを作る人材」だけでなく、「デジタルを使う人材」も含めた両輪の育成が必要となるため、すべてのビジネスパーソンがデジタル時代のコア・リテラシーを身に付けることが求められる。
そこで、データサイエンティストのスキル定義や人材育成を支援するDSS、ディープラーニング技術の産業活用を推進するJDLA、ITの利活用を推進するIPAが連携し、IT・データサイエンス・AIの三方面からデジタルリテラシーの向上を目指して、デジタルリテラシー協議会を設立したという。
同協議会では、IT・データサイエンス・AIを使うための基礎的なスキル・知識・マインドをデジタルリテラシー領域「Di-Lite(ディーライト)」と定義。産業界において、日本がグローバルで戦うための人材の育成を目指し、「データ×AI」活用に関する教育環境を整えていくという。また、デジタルリテラシーの見える化と、すべてのビジネスパーソンが共通言語としてデジタルリテラシーを身につけた状態を達成すべく、官民連携の会議体を運営。協議・情報を発信していくという。
協議結果を各団体が実施する検定や試験(ITパスポート試験、データサイエンティスト検定リテラシーレベル、G検定)のシラバスにも反映。Di-Liteの設定や浸透活用および、Di-Liteをはじめとするデジタルリテラシー・スキル習得を助けるのためのツールも提供していく。まずは、デジタルリテラシーの浸透に向けたツールとして、「デジタルリテラシー・スキルフレームワーク」を公開した。
これはデジタル変革の推進によるより良い社会(Society5.0)の創出に向けて、ビジネスパーソンが身に付けるべきデジタルリテラシー領域であるDi-Liteを示すために、習得すべきスキルや知識・マインドを構造的に全体像として表したもの。これにより、産業界におけるビジネスパーソンへのデジタルリテラシー習得を啓発、推進していくという。
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