リコーは3月31日、APS-Cデジタル一眼レフカメラのフラッグシップモデル「PENTAX K-3 Mark III」を、4月23日に発売すると発表した。価格はオープンプライス。カラーは、シルバーとブラックの2色。
K-3 Mark IIIは、同社が新たに定めた「PENTAX STATEMENT」を体現する製品として開発。この宣言は、「写真が好きだからカメラを造る」「対話するように撮れるカメラを理想とする」「撮影プロセスまで愉しめるカメラにこだわる」「数値では測りきれない領域まで挑む」「ユーザーの『写真体験』を資産とする」を骨格とし、一眼レフカメラの本質的な価値に注力。写真を生涯の趣味として楽しむユーザーに対し、撮影プロセスまで愉しむ機能・性能を備えたカメラとしている。
センサーは、有効約2573万画素の裏面照射型CMOSセンサーを採用。ローパスフィルターレス仕様に加え、新開発の画像処理エンジン「PRIME V」、「アクセラレーターユニットII」を採用することで、低感度域から超高感度域まで、高い解像度を維持しながらノイズを抑えたという。APS-Cサイズのセンサーながら、最高ISO感度は160万をほこる。AFは、新開発の位相差AFシステム「SAFOX 13」を搭載。101の測距点の内、中央部25点にクロスセンサーを採用し、AFの低輝度限界はマイナス4EVまで対応する。
ボディ内手ブレ補正は、5軸5.5段のブレ補正を実現する「SR II」を採用。一般的な角度ブレに加えて、マクロ撮影時に発生しやすいシフトブレ、回転ブレの補正に対応する。また、補正ユニットを1画素ずつ微細にずらして撮影する超解像技術「リアル・レゾリューション・システム」により、ベイヤー配列では難しい画素ごとのRGB情報を取得。ディティールや色再現性に優れるという。さらに、ユニットをサブピクセルレベルで動かすことでローパスフィルターの効果を得られる「ローパスセレクター」も利用可能だ。
一眼レフの要である光学ファインダーは、視野率約100%、倍率約1.05倍というフルサイズ機に匹敵する大型ファインダーを搭載。新開発の高屈折率のガラスペンタプリズムやディストーション補正レンズの採用、コーティングの最適化により、歪みのないクリアで自然なファインダー像が得られるという。さらに、前モデルの「PENTAX K-3 II」と比較して10%明るくなっているという。フォーカシングスクリーンは、マニュアルフォーカスのピント合わせがしやすい「ナチュラルブライトマットIII」を採用した。
マグネシウム合金のボディは、防塵・防滴構造に加えマイナス10度までの耐寒性能を備える。シャッターユニットは、最高速1/8000秒、30万回のシャッター数をクリアする。連写性能は、秒間で最高約12コマ(AF.S時、AF.C時で11コマ)。操作系統は、露出制御に関わるボタンや十字キー周りの誤作動を防ぐキーロック機能のほか、メニュー画面なしに各種機能を呼び出せる「新スマートファンクション」を実装。10カ所のボタンカスタマイズも可能だ。
液晶ディスプレイは、Kシリーズ初のタッチパネルを採用した、3.2インチ約162万ドット。液晶モニターとファインダー見口の段差を大きくすることで、ファインダーを覗いた時に鼻が当たりにくいように配慮されている。インターフェイスには、充電に対応したUSB TypeCポートのほか、外部入力用のステレオマイク端子、ヘッドホン端子も装備。動画撮影時の音声録音レベルのマニュアル設定やマイク入力の音圧モニタリングが可能。なお、動画撮影は4K30p/24pおよび1080p60p/30p/24pに対応する。
SDカードスロットはデュアル仕様(スロット1はUHS-II)、電子接点のないオールドレンズ使用時での絞り優先AE撮影と焦点距離のExif記録に対応する。ネットワークはWi-Fi、Bluetooth接続をサポート。ボディサイズは、約134.5mm×103.5mm×73.5mm(突起部を除く)。重さは820g(バッテリー、SDカード含む)。
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