ヤフーとLINEは3月4日、防災分野で連携すると発表した。あわせて、東日本大震災から10年の節目として、共同企画「のりこえるチカラ」を実施する。
のりこえるチカラでは、「スマホ避難シミュレーション」「検索は、チカラになる。」「知るは、チカラになる。 #あれから私は/#これから私は」など、災害に関する知識や被災地の状況などについて伝えることで、防災や寄付などのアクションを起こしていくための取り組みになるという。
また、各サービスで連携。平時から、災害警戒時、災害発生時、復興時までを情報で支援する。
スマホ避難シミュレーションは、大規模地震の発生時に安全を確認し、スマートフォンで情報を集めて、安全に避難場所に向かうことを目指す体験型コンテンツ。自宅内で大規模地震が発生という設定のもと、身の回りの被害状況を確認しながら、災害発生時に活用できる各種サービスを使いながら避難を目指す。避難行動はスコア化され、達成率を確認できるほか、終了後は水害編の体験が可能。
検索企画では、ヤフーが2014年より実施している「Search for 3.11 検索は応援になる」の派生企画で、3月11日に「Yahoo!検索」または「LINE Search」で「3.11」と検索すると、一人につき10円をYahoo! JAPANまたはLINEから東北支援に携わる団体に寄付する(各社5000万円が上限)。
知るは、チカラになる。は、「Yahoo!ニュース」と「LINE NEWS」が連携。震災にまつわる人物にフォーカスした記事を紹介することで、ユーザーが被災地や未来について考えるきっかけを提供するための共同企画。媒体社からの配信記事に加え、両サービスでもオリジナル記事や共同企画記事などを制作。
また、今回の取り組みを機に、Yahoo!ニュースとLINE NEWSにおいて、メディアプラットフォームとしての連携を開始する。Yahoo!ニュースには、LINE NEWSの媒体アカウントを追加し、LINEにも「Yahoo!ニュース オリジナル」というLINE公式アカウントを開設。今後は相互にオリジナル記事を配信する。
さらに、登録地域の災害情報をLINEにプッシュ配信する「防災速報」の提供を開始する。これは、ヤフーとLINEによる防災分野での初の連携機能で、「Yahoo!防災速報」と連携し、ユーザーが登録した地域の災害情報をLINEトークにプッシュ配信する。
自宅、実家、勤務先など、国内最大3地点を登録でき、「避難情報」「地震情報」「津波予報」「気象警報」など9つの防災速報に対応(順次拡大予定)。防災速報は、「LINEスマート通知」LINE公式アカウントを友だち追加することで受け取ることができるという。
LINEでは、災害が発⽣した際にシステムを通じて安否状況を⼀⻫に確認できる「安否確認サービス」の提供企業と連携。新たに、LINEからも安否を報告できる仕組みを実装し、「リアルタイムの安心」を提供できるようになったという。企業や学校、⾃治体はサービスを通じてLINEから安否確認の連絡を送ることで、安否確認サービスの連絡に気付いてもらいやすくなる狙いだ。
そのほか、LINEみらい財団では、災害時でも冷静な行動が取れるよう、情報との付き合い方やデマ、フェイクニュースの見極め方を学ぶための教材「情報防災訓練」を開発・公開した。近年では、災害発生時の連絡手段や情報収集手段としてSNSが利用されるようになった一方、誤った情報や不安を煽るような情報がネットで拡散されやすくなっている。このため、避難訓練などとあわせて「災害時の情報との付き合い方」に焦点をあてた教育も必要だとしている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス