フロリダ州オールドスマー市の水処理施設のシステムにハッカーが遠隔地から侵入し、水に含まれる水酸化ナトリウムの濃度を高めようとしたという。当局が米国時間2月8日に明らかにした。
同州ピネラス郡のBob Gualtieri保安官が記者会見で述べたところによると、ハッカーはまだ特定されていないが、5日にシステムに侵入し、水中に含まれる水酸化ナトリウムの濃度を一時的に約100ppmから1万1100ppmへと引き上げたという。タンパの郊外都市であり、人口が1万4000人に満たないオールドスマー市は、7日にスーパーボールが開催されたレイモンド・ジェームス・スタジアムからおよそ20マイル(約32km)離れたところにある。
Gualtieri氏は「この濃度上昇が著しいものであり、危険を招きかねないのは明らかだ」と述べ、「水酸化ナトリウムは苛性ソーダとも呼ばれ、配水管洗浄液の主成分になっている」と説明した。
水酸化ナトリウムは、酸性に傾いた水を中和するためにも用いられているものの、米疾病対策予防センター(CDC)によると、大量に摂取した場合、急性の嘔吐(おうと)や胸痛、腹痛、嚥下障害を引き起こす可能性があるという。
近年、米国のエネルギー施設や原子力施設といった重要インフラを運営している組織に対するサイバー攻撃が増加している。病院や都市がネットワーク化されたテクノロジーに大きく依存するようになっている中、重要インフラに対するハッキングは、停電や、生死を分ける状況につながる場合があることを考えると、一般的なサイバー攻撃よりも深刻度が高い問題といえる。
当局によると、今回の攻撃は水処理施設の管理者によって阻止され、水中に含まれる水酸化ナトリウムの濃度は安全基準を満たすレベルに戻されたという。
Gualtieri氏は「処理水に有害な影響が及ぶことは一切なかった」と述べ、「より重要なのは、市民が危険にさらされることはなかったという点だ」と続けた。
当局によると、この攻撃の出どころはまだ明らかになっていないという。なお、米連邦捜査局(FBI)とシークレットサービスもピネラス郡保安官事務所による捜査に合流している。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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