米連邦議会議事堂に米国時間1月6日、群衆が押し寄せて建物内に侵入した。Donald Trump米大統領は何週間にもわたり、2020年の大統領選挙は盗まれたとする根拠のない主張を続けていたが、これが支持者の行動をエスカレートさせ、選挙結果を確定させるため連邦議会の本会議が開かれる中、暴動が起きる事態につながった。さらに複数の報道が、発砲があったことを伝えている。
Trump氏は議事堂のそばで開催された支持者集会で演説し、「われわれは決してあきらめない」と支持者を扇動した。同氏はまた、Twitterへの投稿(現在は非公開)でMike Pence副大統領を攻撃した。これはPence氏が、合衆国憲法で定められている選挙人投票の連邦議会における開票について、自身が止めることはできないとの声明を出したことを受けたものだ。
大統領選で前副大統領のJoe Biden氏に敗れたTrump氏は、TwitterとFacebookを使い、選挙で不正があったとする根拠のない主張を多数のフォロワーに対して続けている。両社はTrump氏の複数のツイートや投稿に対しラベルを付与しているが、こうした措置には暴力を扇動しかねない誤情報の拡散を阻止する効果はほとんどないと、批判する声も出ている。
Twitterは議事堂での暴力的行為を受け、Trump氏のアカウントによる3件のツイートの削除を求めることを明らかにした。それらのツイートが、市民活動の阻害に関する同社のポリシーに違反していたためだ。
Facebookも6日のブログで、議事堂への乱入を称賛したり武装を呼び掛けたりするコンテンツを削除すると表明した。
Trump氏は同日、支持者に「すぐ家に帰りなさい」などと呼び掛ける動画を公開し、その中で選挙に不正があったとする虚偽の主張を繰り返した。この動画はTwitterで1300万回以上閲覧されたが、その後削除された。FacebookとYouTubeもこの動画を削除した。
6日に入り、TwitterとFacebookに対し、Trump氏のアカウント停止と、暴力を扇動する投稿へのより強固な措置を求める声はさらに強まった。バージニア大学のDanielle Citron教授(法学)、ジャーナリストのKara Swisher氏、オバマ財団の最高技術責任者(CTO)Leslie Miley氏、名誉毀損防止同盟(ADL)の責任者Jonathan Greenblatt氏をはじめとする人々が、Twitterに対して同サービスからTrump氏を追放するよう求めるツイートを投稿した。
Twitterは声明で、規則に違反するツイートには対応策をとると述べた。Facebookは、暴力の扇動に対する規則に違反しているコンテンツについては、いかなるものについても検証と削除を進めていると説明した。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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