富士通研究所と富士通研究開発中心(FRDC)は、手洗いの映像を解析して適切に洗えているかどうか自動判定できる技術「行動分析技術 Actlyzer(アクトライザー)手洗い動作認識」を発表した。
富士通研究所らは、カメラで撮影した映像から人間のさまざまな行動を認識できる同社のAI技術「行動分析技術 Actlyzer」に対し、手指動作の認識機能を付加。これをベースに、手洗い時における手指の動作を両手の全体形状と手洗いの一連の動きから自動認識できる、行動分析技術Actlyzer手洗い動作認識を開発した。
行動分析技術Actlyzer手洗い動作認識に対する手洗い動作の学習は、約2000種類の手洗い映像を用いた。人やカメラの位置、せっけんの種類などが異なる映像を学習させたことで、厚生労働省の推奨する正しい手の洗い方に則っているかどうかを平均95%以上の制度で判定できたそうだ。また、手をこすった回数の判定精度は90%以上あった。
2020年6月施行予定の「食品衛生法等の一部を改正する法律」では、国際的な食品衛生管理規格Hazard Analysis and Critical Control Point(HACCP)に従った衛生管理が義務づけられ、正しい手洗い実施の確認体制作りが急務だという。今回開発した技術を利用すれば、手洗いの確認を自動化することが可能で、目視確認と手作業による記録の工数をゼロにできるとしている。
手洗い動作を判定するようす(出典:富士通/YouTube)
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