意欲的な表現活動に取り組むアーティストの支援や、アートを通したコミュニティの形成などを目的とした、一般財団法人東京アートアクセラレーションが4月30日に設立された。
同財団は、六本木にオープンするコンプレックスビル「ANB Tokyo」を軸に、アーティストの創作活動を支援するとともに、展覧会やトークイベントなどの企画、メンバー向けのコミュニティスペースの運営などをするという。さらに、ANB Tokyoを介して構築したネットワークを生かし、アートに対する新たな支持基盤を構築しながら、外部機関と連携したさまざまな事業展開を進める。
その最初の取り組みとして、“STAY HOME”の時間にアーティストと家で過ごす人々をつなぐ期間限定のECサイト「ONE ROOM ART」をオープンする。公開期間は、4月30日~6月30日(暫定)。
同財団によると、新型コロナウイルス感染拡大の影響下におけるアートの現状に対する公的な援助は十分とはいえないことから、外出自粛のため居住空間で過ごす人々と、作品発表や販売の機会を失っているアーティストの作品をつなぐことを目的に、同事業をスタートさせたとしている。
また、同財団の呼びかけに応じたアーティストやギャラリーを始め、徐々にその輪を広げていきながら、アーティストに販路を提供。アートが広く一般に浸透していく一助となることを目指す。
ONE ROOM ARTには、青山悟氏や毛利悠子氏、中﨑透氏や松下徹氏のほか、若手アーティストの吉野もも氏、磯村暖氏、山口聡一氏、品川はるな氏、石川和人氏らが参加。さらに、新潟の三条仏壇伝統工芸士と現代アートチーム目[mé]がコラボレーション作品を出品する。
作品は、リビングや書斎、生活空間に飾りやすいサイズや求めやすい価格を中心に取りそろえる。なお、アート作品の取引には、数十%の手数料が発生することが通例だが、同企画は作品発表の機会が失われたアーティスト支援を目的とした非営利事業のため、すべての売上は決済手数料などの必要経費を除き、全額アーティストまたは、所属ギャラリーに支払われるという。
今後は2週間ごとに作品を追加。展覧会やイベントの延期・中止によって、アートを鑑賞する機会が失われている現状に寄り添うため、実施期間については新型コロナウイルス感染拡大の影響に応じて決定するという。
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