新型コロナウイルス感染症の拡大にともない、マスクなどの生活用品の品不足が続き、フリマアプリなどでは高額転売が後を絶たない状態となっている。こうした現状を踏まえ、「メルカリ」と「ヤフオク!」は転売と疑われる出品を削除するなどの対策を開始している。
ヤフオク!では、従来からあるオークション形式と、固定価格であるフリマ形式の2パターンで出品できるが、そのうちオークション形式に関しては、経済産業省の要請を受けて、3月14日以降、出品を禁止する。なお、フリマ形式に関しては、適切な価格かつ小ロットでの販売推進に関する対策を強化。社会通念上不相当に大量な出品であったり、法外な値段と同社が判断した出品については、商品の削除、利用停止などを実施するという。
同社広報部によると、2月7日にガイドラインの規約を一部追加。災害などの状況で健康や人体に影響する物品において、不当な利益を得る出品とヤフーが判断した場合、削除するよう明記。デマなどで混乱が起きているトイレットペーパーについても、このガイドラインに沿って判断しているという。今回のマスク出品禁止は、さらに一段、対応を引き上げるものとなる。
メルカリでは、もともとマスクの出品監視を強化しており、大量出品、高額出品に関しては入手経路の確認や商品の削除、ユーザーの利用制限を実施。2月27日には、除菌用ウェットティッシュ、除菌用ハンドジェル、消毒用アルコールを追加。3月3日には、トイレットペーパー、ティッシュペーパーを追加している。ただし、全面禁止ではなく、市場価格から逸脱しない価格帯かつ少量出品などは削除の対象にはならないとしている。
また、フリマアプリ「ラクマ」でも、アナウンスはしていないものの、ラクマ広報担当に確認したところ「高額転売は規約で禁止しており、マスクなどもパトロール対象になっている」とコメントしている。
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