ソニー、生体センサー付きコントローラーを特許出願--手に汗を握るとバレちゃう

 ゲームをしているうちに興奮し、心臓がドキドキしたり、手に汗をかいたりした経験は誰にでもあるだろう。ただし、ゲーム中に動揺したとしても、コントローラーを冷静に操作しさえすれば対戦相手に心の動きを悟られることはない。しかし、ソニーの考案したコントローラーでプレイしていると、動揺を隠せないかもしれない。

 というのも、ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)の欧州法人Sony Interactive Entertainment Europe(SIEE)が、心拍数に応じた動作をする技術をコントローラー向けに考案したからだ。この技術を米国特許商標庁(USPTO)へ出願したところ、米国時間2月20日に「SENSING APPARATUS AND METHOD」(公開特許番号「US 2020/0054940 A1」)として公開された。出願日は2018年2月8日。なお、英国では2017年2月14日に出願済み。出願番号は「1702352.4」。

キャプション
公開されたSIEEの特許(出典:USPTO)

 この特許は、何らかの操作をするコントローラーにおいて、センサーで生体反応を計測し、その結果に応じてある種の出力をする技術を説明したもの。請求項(クレーム)のなかでは、ユーザーが手に持って操作する、ゲーム機用コントローラーのようなデバイスを想定している。

キャプション
コントローラーで皮膚電位と心拍数を計測(出典:USPTO)

 センサーとしては、皮膚電位を測るセンサーと、心拍数を測るセンサーに言及。これらセンサーのデータを解析すれば、ユーザーが緊張したり興奮したりしているかどうか判定できるだろう。また、出力としては、音声信号に触れている。たとえば、ユーザーが緊張して手に汗をかいたらブザーを鳴らす、といった制御が可能だ。

 さらに、音を鳴らす以外にも、ボタン押下の制御信号を出力するアイデアも請求項に書かれている。このアイデアが実装されれば、心拍数が高まると勝手にボタンが押される、といった制御が可能になる。

 なお、特許とは、技術的アイデアの権利保護を目的とした公的文書である。登録されて成立しても、実際の製品やサービスで利用されるとは限らない。さらに、アイデアの存在を公知の事実にする目的で出願され、登録に至らず公開止まりになるものも少なくない。

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画特集

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]